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[MOM4486]富山北部FW笠原光晟(3年)_決勝に導くAT決勝弾!中学時代は富山一グラウンドで練習、抱いた思い「ここに入るより倒したい」

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FW笠原光晟(3年)が劇的な決勝点を決めた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 選手権富山県予選準決勝 富山工0-1富山北部 高岡スポーツコア]

 80分で決着をつける。後半アディショナルタイムに入っても、延長、PK戦のことは考えなかったという。スコアレスで迎えた後半アディショナルタイム1部、富山北部高は右サイドから出た浮き球にFW笠原光晟(3年)が反応。「本田君がベストなボールを出してくれて、来ると信じていた」。GKのポジションを見てボールを浮かせると、鮮やかな弾道を描いたループシュートがゴールネットに吸い込まれていった。

「最後にワンチャンスが自分のところに来たので、決められてよかった。ここで決めないと自分のFWとしての仕事が果たせないと思ったので、最後決め切れてよかったです」

 今予選はこれで全4試合連続ゴール。エースとしての役割をしっかりと果たしている。「リーグでも一番点を取っているけど、大事な試合で取れなかったり、精神的な弱さをみせる場面もあった」と話す福島成監督も、「今大会に入って毎試合点を取っていますし、もうひとつレベルが上がった選手かなと思います」と成長に目を細めた。

 打倒・富山一高の思いを持って入学してきた。中学時代まで在籍したFCひがしは、富山一高のグラウンドを借りて練習している。そのため、笠原は小さいころから、富山一高のサッカーに間近で触れてきたという。

 しかしそこで湧いてきたのは、「ここに入るというより、倒したい。一強の富山第一を倒して、全国に行きたい」という思いだった。統合された富山北部に入学したが、もともと統合前の水橋高校に行きたいと考えていたという。「高校総体予選の準々決勝で負けてから、何が足りなかったかを話し合ってきたつもり。高校総体の時とは違うサッカー、勝つためのサッカーができると思います」と話した笠原は、「自分たちのストロングを出せれば勝てる」と力を込めた。

(取材・文 児玉幸洋)

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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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