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[選手権]準決勝でもまた決めた!桐蔭学園期待の1年生FW瀬尾凌太が桐光学園から先制点!:神奈川

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前半11分、桐蔭学園高FW瀬尾凌太(1年=湘南ベルマーレU-15WEST出身)が先制ゴール

[11.4 選手権神奈川県予選準決勝 桐光学園高 1-1(PK3-4)桐蔭学園高 等々力]

 期待の1年生ストライカーが、3試合連続ゴールの活躍だ。前半11分、桐蔭学園高FW瀬尾凌太(1年=湘南ベルマーレU-15WEST出身)が相手CBのキックをチャージ。こぼれ球を拾うと、落ち着いて右足でゴールへ流し込んだ。

 インターハイ全国2位の桐光学園高から貴重な先制点。八城修監督は「本当に良く決めてくれて、試合としては楽になりましたよね」と賞賛し、瀬尾も「こういう大きな舞台で先制点。桐光さんは前半の勢いが凄いと知っていたので、その勢いを跳ね返す1点を自分が取れて嬉しかったです」と喜んだ。

 瀬尾は三浦学苑高との初戦で決勝点。続く横浜創学館高戦でも先制点を決め、この日も貴重なゴールを叩き出した。「ゴールは3試合連続。結果は出せているんですけれども、内容は交代するまで何もできなくて反省点ばかりで悔しいんですけれども、結果が残せて自信になりました」。満足していないのは、競り勝つこと、2点目を決めることができなかったからだ。

 この日は桐光学園高の強力CBの前に競り勝つことができなかった。相手の寄せが甘かった際にはボールを収めていたものの、「(八城)監督からも、流れが悪い時こそ自分が走ってちゃんとボールを収めてリズムを作ることは言われている。もっともっと勝てるようにしたいです」。また、前半終了間際にスルーパスで抜け出したシーンで決め切れなかったことを悔しがった。

「もっともっと点を決めて、今日もあそこで決めていたら、本当に楽な試合になったと思うし、そういうチャンスをしっかりと決めてチームを勝たせられるようなFWになりたいです」

 湘南ベルマーレU-15WESTからU-18チームに上がることができず、練習での集中力や強度、プリンスリーグ関東で戦えることに魅力を感じて桐蔭学園進学を決めた。インターハイ予選はスタンドで応援していたというが、その後プリンスリーグ関東2部で先発のチャンスを獲得。180cm、76kgのサイズを活かしたボールキープや得点力を発揮し、アピールに成功した。そして、「1年でまさか出られるとは思っていなかった」という選手権予選で躍動している。

 桐蔭学園の八城監督は系列の桐蔭横浜大監督、総監督としてDF山根視来(現川崎F)ら多くのJリーガーを育成。その指揮官も、「(中学時に見た際、)身体の使い方や身体的な能力、FWとして点を取りたいというのが見て取れた。上田綺世みたいに自分を持っている。大学経由かそのままプロに行って欲しい素材ですね」と大きな期待を寄せている。

 選手権全国大会出場まであと1勝。「泥臭くできるのが自分の良さ」と語る才能は自分のゴールでサッカー人生を変えることができるか。「今日勝てたことが嬉しかったんですけれども、次勝たないと意味がないので、次勝って先輩たちにはお世話になっているので、決勝勝って恩返ししたい。今日1点だったので2点決められるように頑張りたい」。かつて湘南でプレーしていたFW町野修斗(現ホルシュタイン・キール)のように収めることも、決めることもできるストライカーになることが目標。1年生FWが激戦区・神奈川で4試合連続ゴールを決め、全国大会への挑戦権を獲得する。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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