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「もう一度日本一に」。明秀日立は徳島市立との初戦から夏冬連覇に挑戦

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明秀日立高は夏冬連覇に挑戦する

 夏冬連覇に挑戦する。今夏のインターハイ優勝校・明秀日立高(茨城)は、第102回全国高校サッカー選手権1回戦で徳島市立高(徳島)と対戦することが決定。オンライン抽選会に出席したチームリーダーCB山本凌(3年)は、「相手は去年も選手権を経験しているので、自分たちが挑戦者として臨めるようにしたいです」と口にした。

 明秀日立は今回が4年ぶり5回目の選手権出場。17年度大会でベスト8へ進出しているが、選手権での通算勝利数はまだ6だ。それでも、目標は今大会で6勝して日本一を達成すること。山本が茨城県予選決勝後に「そこに挑戦できるのは自分たちだけなので目指していこう、という話をしている」と語っていたように、藤枝東高(静岡)、浦和南高(埼玉)、東福岡高(福岡)、国見高(長崎)、青森山田高(青森)と限られたチームしか成し遂げていない夏冬連覇に本気で挑戦する。

 その道程が容易ではないことは理解している。インターハイでは試合終盤の勝負強さを発揮したほか、日替わりヒーローの活躍などで初優勝したが、自分たちよりも強いチームがあったことを実感。ただし、前線の要であるFW石橋鞘(3年)が、「日本一を取ってからも向上心、野心的なところがあった」と振り返っていたように、優勝後も各選手が満足することなく高みを目指してきた。静岡学園高(静岡)や青森山田高(青森)を破ったインターハイ同様に勝つための準備をし、インターハイ以上に質にもこだわって白星を重ねる。

 インターハイで大活躍を見せた山本が、骨折による長期離脱から選手権予選で復帰。攻守に印象的なプレーを見せたMF吉田裕哉(3年)とMF大原大和(3年)や右SB長谷川幸蔵(3年)らインターハイを通じて成長した選手たちが、夏からの個人、チームとしての成長も全国舞台で披露する。

 初戦で対戦する徳島市立は、選手権出場20回の伝統校。現在はプリンスリーグ四国で徳島ユースと熾烈な優勝争いを繰り広げている。司令塔のMF山座拓達(3年)やDF山本煌大(3年)ら力のある選手が複数。MF笠原颯太主将(3年)は明秀日立について、「相手は予選の決勝も圧倒していますし、強くて、速くて、攻守においてハードワークするチームだという印象です」と語り、「緊張感がある中で、いつも通り自分たちが試合の主導権を握り、チームの良さを出しつつ、いつも通りやれたらいい」と加えた。夏の全国王者を破って上位進出を狙う。

 だが、「(今年の特長は)チーム全員がハードワークできることと総合力が高いことです」(山本)という明秀日立は、しっかりと準備して初戦から対戦相手を上回るだけ。インターハイ3位の日大藤沢高(神奈川)をはじめ、関東、関西の強豪校などと同居する厳しいブロックを一戦一戦勝ち抜く。

 山本は「夏のインターハイで日本一になったことで、選手権でも日本一になること以外満足することはないので、もう一度日本一になるために、選手権の一回戦へ向けてしっかり良い準備をしていきたい」。夏の全国王者として、県予選とはまた異なる重圧の中での戦い。それも乗り越えて歴史に名を刻む。

●第102回全国高校サッカー選手権特集
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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