[12.29 選手権1回戦 静岡学園高 6-0 明徳義塾高 駒場]

　幼馴染みたちとともに、日本一になる。前半3分、静岡学園高(静岡)はセットプレーの流れから先制ゴール。こぼれ球をつなぎ、最後はMF志賀小政(3年)のクロスをCB大村海心(3年)が右足でゴールへ押し込んだ。
　
　静岡学園の23年度選手権初ゴール。大村は「左からボール来て、(志賀と)目合って、しっかりニアに飛び込んで、良いボールが来たので。(GKと接触してでも)点決めてやるって気持ちがあった。開始早々、CK来たんで、ここで1発行ってやろうって思って、そこで決めれて、チームも波に乗れたかなと思います」と喜んだ。

　大村は後半30分にもMF泉光太郎(3年)の左CKを頭で右隅に決めて2点目。DFの大村だが、ビルドアップ力、守備力に加えて得点力も川口修監督から期待されている部分だ。「セットプレーも自分の武器だと思ってるので、そこは自分が点決めないといけないという責任はあります」。DFラインが守備面でややバタバタしてしまったことを反省。「僕が声を掛けて無失点で大会を終えたい」と引き締めていた。

　今年は最終ラインの要としてシーズンを過ごしてきたが、夏休み明けのプレミアリーグで負傷離脱。選手権予選は、決勝の試合終盤に交代出場しただけに留まっている。コンディション不良だったインターハイ含めて悔しい時期も味わってきたが、この初戦へ向けて準備してきた成果を2得点、無失点という形で発揮した。

　幼馴染みたちと一緒に日本一を勝ち取る。大村と川崎F内定のFW神田奏真(3年)とは「幼稚園の年長から」10年以上の仲。大阪東淀川FCのジュニア、ジュニアユース、そして静岡学園と一緒にプレーしてきた。「(庄)大空もです。ずっとやってきたので、みんなで全国優勝を成し遂げたい」。今大会、一緒に決勝までの6試合を勝ち抜き、笑顔でそれぞれのステージへ進む。

(取材・文　吉田太郎)

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