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ヘディング同点弾&注目FW高岡を完封!! 名古屋“初出場初勝利”の立役者DF足立遼馬「相手に仕事をさせなかったのが良い判断だった」

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名古屋高DF足立遼馬(背番号4)が同点ゴール

[12.29 選手権1回戦 名古屋 1-1(PK4-2) 日章学園 オリプリ]

 攻撃ではロングスローに合わせた強烈ヘッドで同点弾を沈め、守備ではU-17W杯4ゴールの注目FW高岡伶颯(2年)を完封。名古屋高はDF足立遼馬(3年=名古屋FC EAST)が大車輪の奮闘を見せ、初出場初勝利の快挙を成し遂げた。

 試合を動かしたのは0-1で迎えた前半23分だった。強肩自慢のDF月岡陸斗(3年)が左サイドからロングスローを投げ込むと、ぐんぐんと距離を伸ばしたボールに足立がファーサイドで反応。高い打点から力強いヘディングシュートを叩き込み、チームを救う同点ゴールが生まれた。

 179cmの足立だが、空中戦は大きな武器。エリア内で大きく動いてフリーになり、助走をつけながらジャンプすることで、空中戦を優位に進める駆け引きが際立っていた。

 足立によると、この動き出しは練習の賜物。「日章学園さんのCBは身長が高くて強いのでスタンディングだと負けてしまう。勢いを持って、どれだけ強く行けるかをトレーニングしてきた」。その努力が全国初戦という重要な一戦で結実し、「1年間かけて月岡と練習してきたので、そこが出せて良かった」と得意な形からのゴールを誇った。

 また守備では今大会屈指の攻撃力を持つ日章学園攻撃陣を1点で抑えた。活かされたのはプリンスリーグ東海昇格決定戦の四日市中央工高戦の反省。この日は守勢の中で身体を張るプレーが目立ったが、「ゴール前で一歩寄せないというだけでゴールが入って、選手権の県決勝が終わってからそういう経験をいっぱいしてきた。そこは全員でやろうと話して、その経験がよかった」と振り返った。

 また足立自身は今秋のU-17W杯で大ブレイクを果たした高岡とマッチアップし、ゴールを許さなかった。

「スピードは皆さんが知っているとおりあるし、ゴール前での動き出しとか質が日本代表だなと」

 相手の能力を認めているからこそ、「自分一人では奪えないのでボランチのプレスバックを待つという対処法でやっていた」と足立。前半は裏に抜け出す場面も見られたが、後半はミドルゾーンのブロックで対応し、「前半に高岡くんの良いところでやられていた。守りに入ったと見られると思うけど、相手に仕事をさせなかったのが良い判断だった」と胸を張った。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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