[12.31 選手権2回戦 広島国際学院 1-1(PK4-3) 静岡学園 浦和駒場]

　PK戦で1人目のキッカーを担ったが、信じて蹴ったボールは相手GKが読んでいたコースへ——。「最高の仲間たちとまだ2試合しか全国でやれていないことが一番悔しい」。静岡学園高MF高田優(3年=清水エスパルスSS静岡)の冬は悲痛な結末に終わった。

「自分の中ではコースを決めて蹴り込もうと思った。上のほうを狙ったけど、下のほうに行ってしまい、GKに読まれてしまった」。チームの攻撃を司った10番は涙を浮かべながら「情けない気持ちでいっぱい。でもしっかり受け止めて前を向きたい」と唇をかんだ。

　試合中は相手が守備ブロックを固めてきた中、スペースを探して動き回り、左足の技術を活かして脅威となったが、チームを勝たせることはできなかった。

「チャンスの時にもっとゴール前に勝負をかけるところが足りなかった。それとカウンターのところや、オープンな試合展開になった時、中盤のスペースを埋めるところが足りず、セカンドボールを拾われることが多かった」

　卒業後はJ2の徳島ヴォルティスに加入し、プロ生活の第一歩を踏み出す。取り組んでいきたいのは全国舞台でも感じた弱点の克服だ。「自分の武器であるボールタッチやパスを磨きつつも、一番は短所を補いながらより一層大きくなりたい」と決意を込めた。

(取材・文　竹内達也)

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