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“練習どおり”と“駆け引き”の勝利…近江GK山崎晃輝が2回戦に続いてPKストップ

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PK戦での立役者GK山崎晃輝を中心に歓喜の輪ができた

[1.2 選手権3回戦 明秀日立高 1-1(PK2-4)近江高 等々力]

 等々力陸上競技場での3回戦第1試合は1-1のまま80分では決着がつかず、近江高(滋賀)、明秀日立高(茨城)の両校にとって、2試合連続となるPK戦に突入していた。

 明秀日立3人目のキッカーがゴール左に蹴ったボールを、「昨日の練習のときからちょっと上のボールも反応できるように練習していた」というGK山崎晃輝(2年)がセーブする。

 続く4人目も山崎がストップするのだが、ピッチではキッカーとの駆け引きがあったことを明かす。「相手が自分のことを見てきたので、1個先に動いて蹴らせるように誘導」した結果、ゴール右下へのシュートを弾き出した。

 先攻の明秀日立は、2回戦の東海大仰星戦と同じキッカーを、同じ順番で起用。当然、PK戦の情報は山崎に入っているが、その情報がPKを止めるすべてではないと2年生GKはいう。「試合の状況であったり、相手の特徴も見ながら自分で最後判断するので、情報も踏まえながら最後は自分で決めました」とPKに強いワケを明かした。

 近江は、2020年度、2022年度と過去2回の出場ではいずれも2回戦敗退だった。この日の勝利でベスト8入りを果たし、またひとつ歴史を塗り替えることになった。

「2回戦と同様に自分が止めて勝つことができたんですけど、試合内容を振り返ってみてら、自分のミスも目立ったし、失点のところもいつもの自分なら止めることができたかなと思ったので、1個勝ち進むことはできたんですけど反省点も多かった」

 殊勲のPK2本ストップ。それでも、守護神には課題がついてきた試合だった。

(取材・文 奥山典幸)

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奥山典幸
Text by 奥山典幸

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