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堀越が最高成績に並ぶ選手権8強!「やりたいことが少しでき始めた」初勝利達成の明桜は2つ目の白星遠く

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堀越高MF仲谷俊(2年)が決勝ゴール

[1.2 選手権3回戦 明桜 0-1 堀越 駒沢]

 第102回全国高校サッカー選手権は2日に3回戦を行った。堀越高(東京A)が明桜高(秋田)に1-0で勝利し、過去最高成績に並ぶベスト8に進出。4日の準々決勝で佐賀東高(佐賀)と対戦する。

 6度目の選手権となった明桜はシードで2回戦から登場し、待望の大会初勝利。2勝目を挙げるべく、4-3-3の布陣で戦いに臨んだ。前の試合から先発を1人変更。DF吉田秀(3年)が右SBで起用され、右SBだったDF目黒琥珀(3年)は一列前に配置された。GKは川村晃生(3年)、4バックはDF大木源士郎(2年)、DF菅野琉空(3年)、DF山口滉生(2年)、吉田。アンカーにMF中山煌斗(3年)、左インサイドハーフにFW廣森輝星(2年)とMF外山蓮(3年)。前線3人は左からFW加藤鳳夢(3年)、FW臼田成那(3年)、目黒となった。

 堀越はPK戦を制して3回戦に勝ち進んだ。4-3-3の布陣で、GKはGK吉富柊人(3年)、4バックは左からDF瀬下琥太郎(2年)、DF渡辺冴空(2年)、DF森奏(2年)、DF竹内利樹人。アンカーはMF渡辺隼大(2年)、左インサイドハーフはMF仲谷俊(2年)、右インサイドハーフはMF吉荒開仁(3年)。前線3人は左からFW伊藤蒼太(3年)、FW高谷遼太(3年)、FW中村健太(3年)を並べた。

 前半28分、先にスコアを動かしたのは堀越。後方から飛んできたボールをFW高谷遼太(3年)がポストプレーで落とす。中村がPA右からクロスを上げ、ファーサイドの仲谷が頭で叩き込んだ。前半は明桜の攻撃を封印しながら1-0で折り返す。

 後半から明桜も反撃に出る。エース臼田を起点にしながら、廣森ら決定力の高い選手がシュートを放つ。後半17分に好連係のコンビがチャンスを作る。目黒が右サイドまで進み、折り返したボールを臼田がダイレクト。スピーディな攻撃で相手を翻弄したが、弾道はゴール枠外に外れていった。

 明桜は後半21分に加藤を下げ、スピードが持ち味のFW北川学(2年)を投入。さらに27分には外山に代えてMF庄司郁哉(2年)を入れる。ロングスローの飛び道具を持つ庄司がスローインを起点に敵陣に迫る。じりじりと近寄る明桜攻撃陣だが、堀越の守備陣も森を中心に奮闘を続けた。

 試合はそのまま終了し、堀越が1-0で勝利。3年前に達成した最高成績・ベスト8進出を果たした。

 1回戦から無失点を続けて8強入り。3試合の連戦に佐藤実監督も「相当厳しかった」と語るも、「ここまでの2戦と違って、自分たちのしたいことが少しでき始めた」と手応えを口にする。

 3年前の大会は29年ぶりの選手権だったため「初出場みたいなものだった」(佐藤監督)。だからこそ今回の大会で勝ち続ける意味は大きい。「あのときは(シードで)2試合勝ってベスト8。今回は3試合。重さは全然違う」と勝利の価値を強調していた。

 一方、明桜も勝利の価値を噛み締める。6度目の選手権挑戦でようやく勝利を手にしたが、2つ目の白星は得られなかった。原美彦監督は「(ベスト8に)行きたかったですね」と悔しさをにじませる。教え子たちには「彼らがひとつ感じて成長していくきっかけになれば」と期待。「一気には無理なので、一個一個積み上げていけたらいい」と全国でのさらなる躍進を誓った。

(取材・文 石川祐介)

●第102回全国高校サッカー選手権特集
石川祐介
Text by 石川祐介

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