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佐賀東MF右近が2戦連発含む2ゴール!初の8強達成で後輩へプレゼントも「人工芝のことはずっと頭にあった」

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2ゴールの佐賀東MF右近歩武(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 選手権3回戦 佐賀東 5-1 富山一 駒沢]

 勢いは本物だ。5得点の快勝で初の準々決勝進出を決めた佐賀東高(佐賀)。MF宮川昇太主将(3年)とともにそのサイド攻撃を支えるMF右近歩武(3年)が自らの2ゴールを含め3得点に絡む活躍を見せた。

 0-1の前半29分、宮川からパスを受けた右近が左サイドからドリブルで中に切れ込むと、PA左手前の位置から右足でミドルシュート。「練習でもあの位置からよく狙っているので自信もあった」とゴール右隅に流し込んだ。2回戦の帝京大可児戦に続く2試合連続ゴール。試合を振り出しに戻し、その1分後には逆転に成功した。

 3-1で迎えた後半16分には宮川のクロスを相手GKがファンブル。こぼれ球を拾った右近が落ち着いてDFをかわし、右足で無人のゴールに蹴り込んだ。「雨が降っていたのでキーパーがこぼすかなと思って、こぼしたところを狙おうと思っていた。冷静に一人外して打てた」。この日2得点目で今大会通算3ゴール目。「3ゴールを目標にしていたので、目標を達成できてうれしい」と微笑んだ。

 後半26分にはハットトリックのチャンスもあったが、右足アウトサイドで狙ったキックはわずかにゴール右へ。直後の後半28分に交代となり、「最後に1回チャンスがあって、それを決めないといけないなと思った」と悔やんだ。

 佐賀東として初の準々決勝進出。ベスト8に入れば人工芝のグラウンドを設置するという佐賀県の山口祥義知事との“約束”は選手たちの頭にも入っていた。「人工芝のことはずっと頭にあった。(後輩たちに)いいプレゼントができたかなと思う」。そう笑顔を見せた右近は次なる目標を見据える。

「歴史を変えられたのはうれしいけど、ベスト4を目指しているし、次勝ってベスト4になれるように頑張りたい」。4日の準々決勝の相手は堀越(東京A)。勝てば国立、佐賀県勢としても初の4強進出が決まる大一番だ。

(取材・文 西山紘平)

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西山紘平
Text by 西山紘平

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