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スーパールーキーがまたも終盤同点弾! 兄のアシストで3戦連発の昌平MF長璃喜「お兄ちゃんと日本一を取りたい」

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3戦連発のMF長璃喜(1年)

[1.2 選手権3回戦 昌平 2-2(PK5-4) 大津 浦和駒場]

 1点ビハインドで迎えた後半37分、昌平高のスーパールーキーがまたしてもチームを救った。同31分から投入されたMF長璃喜(1年=FC LAVIDA)はゴール前の混戦からやや離れた位置でこぼれ球を待つと、果敢に右足一閃。矢のようなシュートをゴール左隅に突き刺し、2試合連続の劇的同点弾で勝利につながるPK戦に持ち込んだ。

 混戦からボールを落としたのは兄のMF長準喜(3年)。劇的なゴールは兄弟ホットラインから生まれた。「お兄ちゃんが隣にいたので、出してくれるかなと思って引いた位置にいた。小さい頃から一緒にやってきたので、いつものゴールとはちょっと違った感じ」。初々しい言葉から喜びをにじませた。

 兄弟プレーヤーとして注目を浴びる璃喜は今大会、初戦の奈良育英高戦(○7-0)でもスーパーサブ起用でチームの6点目を記録。続く2回戦の米子北高戦では後半アディショナルタイム4分のラストプレーで同点のヘディングシュートを叩き込み、ルーキーながら苦しむチームの救世主となっていた。

 璃喜によると、活躍の要因は兄の準喜らチームメートの優しさだという。今大会での活躍には「マジでありがとう」「助かった」と次々に声をかけられているようで「3年生がみんないい人で、失敗しても『つぎ行け!』『自信持ってやれ!』って感じなので、周りに支えられています。緊張よりも3年生のために頑張ろうって感じです」と笑顔を見せた。

 今大会の目標はそんな兄たちとの全国制覇だ。

「お兄ちゃんと日本一を取りたいというのは個人としてもあるし、お兄ちゃんも日本一を取ったことがなくてお互いの目標だと思う。お兄ちゃんと日本一を取りたいです」

 次は過去2大会阻まれた鬼門の準々決勝で、相手はプレミア王者の青森山田高。大ブレイク中の16歳は「長所のドリブルは初戦以外全然出せてないので、次の試合はドリブルで切り裂いていきたい」とさらなる活躍を誓った。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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