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MF新垣陽盛が先制ゴール!2年生ボランチが神村学園の新たな得点源に

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後半2分、神村学園高MF新垣陽盛(2年=神村学園中出身)が先制ゴール

[1.2 選手権3回戦 神村学園高 2-1 神戸弘陵高 等々力]

 2年生ボランチが新たな得点源になってきている。神村学園高(鹿児島)は後半2分にMF新垣陽盛(2年=神村学園中出身)が先制ゴール。U-17日本代表左SB吉永夢希(3年)が縦突破からクロスを入れると、GKが弾いたボールを左足で狙う。一度止められたものの、こぼれ球を左足でゴールへ沈めた。

 新垣は元々CBで、選手権予選前からポジションをボランチに上げた。守備面での空中戦での強さに加え、得点能力も発揮。選手権予選準決勝ではU-17日本代表MF名和田我空(2年)の左クロスからヘディングシュートを決め、続く決勝でも名和田の左クロスから放ったヘッドが仙台内定FW西丸道人主将(3年)の決勝点に繋がった。

 吉永、右SB有馬康汰(3年)の攻め上がりは神村学園のストロングポイントの一つ。彼らや左SHの名和田はクロスを上げ切ってくる。西丸や名和田が警戒される中、新垣はそのクロスを自分も仕留めに行く考えだ。裏返されるリスクもあるが、ボランチでコンビを組むMF福島和毅(1年)とバランスを取りながら、果敢にゴール前まで走り込んでシュートを打ち込んでいる。

 この日は左足でのゴールだったが、神村学園中時代にFWを務めた経験もあるという新垣は、クロスからのヘディングシュートも必見。「まだまだだと思いますけれども、きょうの得点だったり、自分が上がって行ってというのが今の得点パターンになっているかなと思っているので、そういうところでは少し(自分の攻め上がりが)プラスになっているのかなと思います。隙があれば飛び出していきたい」。今後の戦いでもチャンスがあればボランチから飛び出し、ゴールに係る意気込みだ。

 まだボランチとしての経験は浅い。今大会初戦ではスルーパスで先制点の起点になっているものの、本人はボールを引き出す回数が少ないことを課題に挙げる。また、この日は「運動量が落ちて全然走れていなかったので、そこがダメダメだなと思います」と反省。相手のサイド攻撃に対し、DFのサポートへ行っていたが、もっと奪い切る回数を増やさなければならない。準決勝進出を懸けた次戦ではその点も改善して戦う。

 チームの目標は国立競技場の準決勝、決勝で勝って日本一になること。また、新垣は「3年生と最後の大会でもありますし、(吉永)夢希さんや(西丸)道人さんと一緒にプレーできて、自分としては凄い経験だと思うのでこの経験を活かして自分の価値をもっと上げていきたい。(この選手権は)凄く大きな大会になりますし、自分にとって人生でも大きな大会になると思うので、絶対に国立まで行って、選抜や代表に食い込んでいける選手になりたい」。試合を決めるような仕事を増やしている179cm、71kgの2年生ボランチが日本一に貢献し、自身の評価も勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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