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プレミアWESTで成長重ねた189cm大型CB…大津2年生DF五嶋夏生「来年こそ国立に戻って全国制覇したい」

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大津DF五嶋夏生(2年=ブレイズ熊本)

[1.2 選手権3回戦 昌平 2-2(PK5-4) 大津 浦和駒場]

 昌平高との全国選手権3回戦で2度にわたってリードを奪った大津高(熊本)だったが、勝ち越しからいずれも10分以内に同点ゴールを許すという展開が続き、最後はPK戦で涙をのんだ。2021年度以来の国立決勝、そして悲願の日本一という目標は後輩たちに受け継がれる形となった。

 1年時にスーパーサブで準優勝に貢献した主将のMF碇明日麻(3年)は試合後、「1年生で国立の舞台を経験して、今大会も国立に戻ろうと思っていたけど、それが叶わなくてとても悔しい」と心境を述べつつ、スターティングメンバーにも多く名を連ねていた下級生への期待を口にした。

「プレミアリーグを1年間通してずっと試合に出ている2年生もいて、1年生はルーキーリーグで準優勝という良い結果を残してくれているので、個の能力はいいものを持っていると思う。それを1年間合わせていきながらチームとしての能力を上げて、来年こそ全国制覇をしてほしい」

 その中心を担う期待がかかるのが、最終ラインを束ねたDF五嶋夏生(2年=ブレイズ熊本)だ。189cmの長身とスピード、そして終始声をたやさないリーダーシップを兼ね備えるCBは1年時から高円宮杯プレミアリーグWESTや夏のインターハイで先発を獲得。2年時の選手権の舞台では際立つポテンシャルを示すまでに成長してきた。

「最初は本当にミスも多くて、守備でも軽さが出る場面が多かったけど、1年間通して3年生と一緒にやって、たくさんのことで成長できた」。押し込まれた場面での相手FWへのアプローチだけでなく、相手の動きに応じたロングキックや、相手のプレッシングに動じない配球など、現代型のCBに求められる要素でも存在感を発揮。「大きく成長できたので来年に活かしたい」と意気込む。

 五嶋の他にも2年生には逸材多数。高いアジリティとフィジカルセンスを持つFW山下景司(2年)、高さを活かして高い対人能力を発揮したMF兼松将(2年)とゲームメークを担うMF嶋本悠大(2年)のボランチコンビ、右サイドで再三のオーバーラップを見せたDF大神優斗(2年)、正GKを任されているGK坊野雄大(2年)が先発を担っていた。

 「個で剥がす、個で奪うという力は絶対に必要になるので、まずは個で負けないこと。そしてチームで一つになって頑張ることが必要だと思う」と成長を誓った五嶋は「今年は多くの2年生がプレミアだったり、選手権の高い舞台を経験できたので、来年こそ国立に戻って全国制覇したい」と宣言した。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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