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186cmの“ビッグコージ”が制空1G1A! Jリーガーの兄を追う仙台大4年DF和田昂士「人生を変える覚悟を持って」オファー待つ

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DF和田昂士(4年=横浜FMユース)

[12.10 インカレ2回戦 広島大 1-3(延長) 仙台大 保土ヶ谷]

 1-1で迎えた延長戦、仙台大が誇る186cmの長身DF和田昂士(4年=横浜FMユース)が違いを見せた。延長前半8分、MF本田真斗の左CKに対してゴール前に入ると、ファーのMF玉城大志の折り返しをヘディングで決めて勝ち越しゴール。同アディショナルタイム1分には今度は自身がファーに走り、高い打点での折り返しからMF根岸恵汰のダメ押し弾をお膳立てした。

 徹底的にファーサイドを狙ったセットプレーは準備していたもの。1ゴール1アシストの和田は家電量販店『ビックカメラ』の店内ソングになぞらえた“ビッグコージ”のチャントで応援団に祝福され、「自分だけに限らず、後ろの3枚は身長の高い選手が揃っているので、こっちに分があるなと思っていた。セットプレーは練習して落とし込んで、一つ結果になって良かった」と手応えを語った。

 横浜FMユースを卒団後、プロ入りを志して仙台大に入学した和田。しかし、ここまでは「気にしてくれているチームはあるという話はあるけど、まだ正式な話はない」という状況だ。「4年間の集大成だし、自分としては進路が決まっていないのでプロに行くためにアピールしたい。自分の人生を変える覚悟を持ってやっている」。自身のキャリアをかけ、最後の大会に臨んでいる。

 この日は長身を活かした空中戦だけでなく、配球力を活かしたビルドアップでも能力を発揮。攻撃面は「でかいわりにはさばけるくらい」と謙虚に述べつつも「キックもできるし、考えながらプレーできるのは強みかなと思っている」という。また守備では「高さのところ、予測のところ、ポジション取りで良さは出せている。この良さを安定して出せるようになれば道も開けてくると思う」と波のないプレーを目指している。

 兄はいわてグルージャ盛岡所属のFW和田昌士。同じ東北にいることもあり、日頃からよく連絡を取って食事にも行くといい、「同じ舞台で戦えるように頑張りたい」というのもプロ入りへの一つのモチベーションだ。「インカレを機にオファーが来るように頑張りたい」。そのためには全国トップレベルのFWとのマッチアップを通じ、アピールを続けていく構えだ。

(取材・文 竹内達也)
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竹内達也
Text by 竹内達也

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