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「東京、任せたぞ」FC東京を旅立ったユース同期からバトン…明治大を日本一に導いた岡哲平は来季プロの舞台へ

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明治大DF岡哲平(4年=FC東京U-18/FC東京内定)

[12.24 インカレ決勝 明治大2-0京都産業大 カシマ]

 インカレの舞台で3試合連続完封に貢献した。明治大DF岡哲平(4年=FC東京U-18/FC東京内定)は3バックの左CBとして君臨。「ここに来て3連続でクリーンシートできたことは嬉しい。後輩たちにゼロで抑えるということを見せられた」と喜びを語った。

 大学屈指の3バックは全国の舞台でも堅守を築いた。シードで登場した明大は2回戦・関西学院大戦で5-3の乱打戦を制すと、3回戦・仙台大戦、準決勝・筑波大戦、そして決勝・京都産業大戦で3試合連続クリーンシート。京産大は中央からサイドチェンジという戦術を取るなかで「同サイドから奪うことをトレーニングから意識していた」(岡)。後方から守備を統率し、危なげなく優勝を勝ち取った。

 ともに戦ってきた仲間は今夏に大きなステップアップをした。海外挑戦を決意したMF佐藤恵允(ブレーメン)は岡に成長のきっかけを与えたという。「近くでプレーしていた恵允が海外に一人で行って戦っている姿を見て、こっちも刺激を受けた。本当に負けてられないという気持ちで取り組んだ」。エースの抜けた影響は大きい。だが「恵允がいなくても明治はやれんだぞと」。チーム一丸となってその穴を埋める以上の飛躍を遂げた。

 岡も来シーズンからはプロの舞台に上がる。FC東京U-18時代の同期、DF木村誠二は岡が加入する直前にサガン鳥栖への期限付き移籍が決まった。旅立つ木村からは「東京、任せたぞ」と連絡が届く。「任せとけ」と自身を奮い立たせながら返事をした。

 ドイツでプレーする佐藤や、鳥栖に旅立った木村は来夏のパリ五輪出場を目指す大岩剛監督体制のU-22日本代表メンバーだ。岡も過去に代表候補に選出されており、五輪への意識をのぞかせる。「チームで結果を出し続けて、出続けていたら見てくれていると思う。レベルアップをして、まずはこの短期間でもチームで結果を出すことを意識してがんばりたい」。大学の頂点から、新たなステージを見据えていた。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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