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自他とも認める日本のエースへ、香川が飛躍を誓う

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 誰もが認める日本のエースになる。3日に行われるW杯最終予選に向けて、埼玉スタジアムで前日練習を行った日本代表のMF香川真司は「この3連戦は本当に大事です。このためにシーズンを終えてからも、厳しい練習もしてきたので、良い状態で明日を迎えることができそう」と自身のコンディションを語り、「W杯最終予選という舞台で、自分がどれだけ結果を残せるかは自分でもこだわりたい」と、自身にとって埼玉スタジアムでの初ゴールに強い意欲を見せた。

 ドルトムントでは、誰もが認めるエースだった。リーグ戦で31試合に出場し、欧州トップリーグにおいて、日本人最多となる13得点を記録。チーム初のリーグとリーグ杯の2冠達成という快挙に、大きく貢献した。

 その名は世界にも広く知られるようになった。この日の会見に臨んだオマーン代表のポール・ル・グエン監督も、「香川のような選手も加わり、2年前より良いチームになっている」と名指しで評価している。

 だが、本人はクラブチームでの自分ほど、代表では絶対的な存在になれていないと感じている。欧州で活躍を続けたことで、対戦相手のマークが厳しくなったように感じるかと聞かれた香川は「あまり感じないです」と語った。

「代表では、まだそういうのをあまり感じないですし、そうなるくらい、もっともっと結果を残さないといけない立場だと感じています。ドルトムントで半年間、後半戦は特に良かったですから、僕自身、すごく自信を得ることができましたけど、(3次予選の)ウズベキスタン戦にしろ、代表での立場を考えると、もっともっと結果を残していかないといけないと感じています」

 背番号10を付け、世界的な名門への移籍も噂される香川だが、青いユニフォームを身に着けての自身のプレーには、納得していない。W杯の最終予選で結果を残せば、自分の理想像に近づくことができるはずだ。

「ドルトムントで戦って(プレッシャーのかかる舞台も)経験しましたが、代表は本当に別物なので。そういう意味では自分にとっても新たなトライになる。日本代表でも、そういうプレッシャーの中で大事な場面で得点できる選手になりたいですし、そうやってまた強くなっていけると思うので。代表では、また立場も変わりますけど、結果を残していければと思います」

 自他とも認める日本のエースへ。志を高く持つ、若武者のW杯最終予選が始まる。

(取材・文 河合 拓)

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