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ヨルダンを警戒するザック、「最終予選最後の試合のつもりで臨む」

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 日本代表は7日、W杯アジア最終予選・ヨルダン戦に向け、試合会場の埼玉スタジアムで公式練習を行った。練習後にはアルベルト・ザッケローニ監督、キャプテンのMF長谷部誠(ボルフスブルク)が記者会見に出席した。ザッケローニ監督は「最終予選最後の試合のつもりで臨む」と決意表明。一戦必勝を期し、2連勝を飾るつもりだ。

「この時点で大切なのは、明日の試合だと思っている。明日の試合に全力で臨むこと、集中することが大事だと思う。これまでの予選もそうだったが、いかに目の前の試合に100%で臨むかということを考えてチョイスしてきた」

 メンバーを編成するうえで、3日のオマーン戦(3-0)でDF内田篤人が警告を受けたことを考慮するかと聞かれた指揮官はそう答え、現状のベストメンバーで臨むことを明言した。「明日の試合を戦った時点で、残りは6試合になる。残り試合が少なくなればなるほど、試合の大事さは増してくる」。ヨルダン戦後は、中3日で最終予選最大のライバルとなるオーストラリアとのアウェー戦を控えるが、今は目前に迫った試合に集中するだけだ。

 目の前の相手は簡単な相手ではない。昨年1月のアジア杯ではグループリーグ初戦で対戦し、1-1のドロー。先制点を許し、後半ロスタイムにDF吉田麻也の起死回生のゴールで何とか引き分けに持ち込んだ。

 過去にヨルダンとは2度対戦しているが、ジーコ監督時代の04年のアジア杯準々決勝でも1-1からPK戦の末、からくも競り勝った。90分間ではまだ一度も勝っていない相手。昨年1月のアジア杯でベスト8に進出したヨルダンはW杯アジア3次予選でもイラク、中国、シンガポールと同組になったが、開幕から唯一の4連勝を飾り、最終予選進出を決めた。その後は2連敗し、最終的にはイラクに次ぐ2位通過となったが、2敗はいずれも“消化試合”だった。

「ヨルダンは油断できない相手」。そう強調するザッケローニ監督は「アジア杯の初戦でも苦労させられたし、ヨルダンはそのアジア杯で大会を通じて素晴らしいパフォーマンスを見せた。W杯の3次予選も素晴らしいペースで勝ち点を積み重ね、楽々と突破してきた実績がある」と警戒を強める。

 それでも、ザッケローニ監督就任直後に迎えたアジア杯のころとは状況も違う。長谷部は「アジア杯のときから選手それぞれが個々の部分でいろんな経験を積んで、みんながいい意味で、慢心ではなく自信を持ってプレーしている」と力説。「難しい相手だと思うけど、今回は自分たちのホームで、素晴らしいサポーターを背にプレーできる。自分たちにアドバンテージはあるし、ヨルダンに対して恐れをいだくことはない」と自信を見せていた。

(取材・文 西山紘平)

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