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相次ぐCBのアクシデント…総力戦の豪州戦へザック「心配していない」

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 総力戦でオーストラリアを打ち破る。日本代表は11日、W杯アジア最終予選・オーストラリア戦に向けて試合会場のブリスベンスタジアムで公式練習を行った。体調不良のため前日練習を欠席したDF今野泰幸(G大阪)についてアルベルト・ザッケローニ監督は「2日ぐらい風邪気味で、今日は休養にあてた」と説明。「明日の試合に今野がいると計算はしているが、万が一、出場できない場合も、代わりには栗原、伊野波、高橋という選手がそろっているので心配していない」と、バックアップメンバーへの信頼を強調した。

 8日のヨルダン戦(6-0)で右膝内側靭帯を痛め、チームから離脱したDF吉田麻也(VVV)に続く守備陣のアクシデント。B組最大のライバルであるオーストラリアとのアウェー戦を前に今予選最大のピンチを迎えたが、指揮官にも選手たちにも動揺はない。

 吉田の代役が濃厚なDF栗原勇蔵(横浜FM)は「総力戦というか、ケガ人が出たら代わりの選手がしっかりやらないといけない」と力説。「この試合がすべてではないけど、自分としては(最終予選)初先発で、しかも相手がオーストラリア。何とか抑えて勝ちたい」と、高ぶる思いを口にした。

 ヨルダン戦では前半44分から吉田に代わって栗原が途中出場。後半27分には今野に代わってDF伊野波雅彦(神戸)もピッチに入り、約20分間は栗原と伊野波のコンビで戦っている。5月23日のアゼルバイジャン戦(2-0)も、Jリーグ、エールディビジのプレーオフの日程の影響で今野と吉田が不在だったため、CBは栗原と伊野波のコンビが先発した。

 急きょ先発の可能性が出てきた伊野波だが、「アゼルバイジャン戦でも栗さん(栗原)とはやっている。チャンスだと思って、しっかり準備しないといけない」と不安はない。「準備はずっとしているし、栗さんとは控えのメンバーとしてずっとやっている。試合も何試合かやっているので、お互いに特徴は分かっているからやりやすい」と意気込んだ。

 選手層の厚さ、控え選手も先発組に劣らないことを証明する絶好のチャンスでもある。DF長友佑都(インテル)は「だれが出ても準備ができている。練習でもメンバーを固定しているわけではないし、試合でもやっている。CBの部分に僕は不安はない」と言い切った。最大の難関を前に吹き荒れる逆風も跳ね返し、3連戦を3連勝で締めくくる。

(取材・文 西山紘平)

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