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オーストラリア戦前日 ザッケローニ監督の公式会見要旨

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 12日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦を翌日に控えた日本代表は11日、試合会場のブリスベンスタジアムで公式練習を行った。DF今野泰幸(G大阪)は風邪気味のためホテルで静養。練習後には公式会見が行われた。

以下、ザッケローニ監督会見要旨

アルベルト・ザッケローニ監督
「この3連戦もあっという間に3試合目を迎える。我々にとっては初めてのアウェーゲーム。グループの中では、アジア杯でも対戦している2チームのうちの1チームが相手になる。対戦相手については、この場で私があえて説明するまでもなく、皆さんの方が詳しいと思う。アジアの主役的な座を担っているチームで、それはFIFAランキングを見ても分かるし、アジア杯でも決勝まで勝ち残った。なので当然、最大のリスペクトを持っている。オーストラリアの監督も長い間やっているので、監督と選手の共通理解も高まっていると思う。対戦相手の力を認識しながら臨んでいきたい」

―練習に今野がいなかったが?
「この2日ぐらい風邪気味で、今日は休養にあてた」

―選手の様子をどう見ているか?
「印象としては、メンタルはいい状態にある。フィジカルも数日前の試合で見たときはよかった。数日経って、練習もそんなに重ねられなかったが、フィジカルコンディションもいいところにあるとは思っている」

―オーストラリアで一番危険な選手は?
「個での印象よりも、チーム力で戦ってくる印象が強い。チームとしてもフィジカルが強く、監督も長い間、このチームを見ているので、監督と選手の間のチームコンセプトの浸透も高まっていると思う」

―唯一ピッチ状態を確認できる前日練習に今野が参加できなかったことは明日の試合に影響するか?
「今日の練習は戦術的な練習というより、明日に向けたコンディション調整の練習だった。明日の試合に今野がいると計算はしているが、万が一、出場できない場合も、代わりには栗原、伊野波、高橋という選手がそろっているので心配していない」

―初のアウェーゲームということで戦い方に変わりはあるか?
「当然、ホームでは日本の素晴らしいサポーターの前でプレーできるが、アウェーでそういったものがないのは分かっている。その環境でどれだけのことができるか、明日の試合で見てみたい。オーストラリアがどういうプレーをしてくるかは分かっている。経験があり、チームコンセプトも明確だ。そういう相手に対し、我々のやりたいことも明確にある。積極的に自分たちのやりたいことをピッチで出すだけだ」

―長期合宿も終わるが、3連戦最後の試合に向けて選手をどういう言葉で送り出したいか?
「明日もこれまでどおり、試合のことを中心に話す。これまでも目の前の試合が大切だと話してきたし、選手もそれを理解していると思う。長い合宿と言うが、個人的には非常に短く感じた。選手はまた違った印象を持っていると思うが」

―この2試合、立ち上がりがよかったのはなぜか? 明日の試合も同じようにアグレッシブに行くのか?
「サッカーというスポーツでは、一緒にいられる時間がとても大切だ。私はよく『サッカーはチームスポーツで、時に個の瞬間がある』と話すが、その意味でもチームで過ごす時間が大切になる。長く一緒にいればいるほど、タクティクス、メンタルの面の向上につながる。フィジカルは各々のチームでやっているので、代表では向上させられないが、その2つについては長い期間一緒にいることで向上できる。この3試合は3連戦ということでつながっていたので、時間を取れたが、今回が最大の期間になる。他の試合では、一緒にいる時間も減っていくだろう。
 明日の試合に向けてだが、試合は90分ある。アグレッシブに行く時間もあれば、緩める時間もある。状況を見極めながらやっていく必要がある。90分間、アグレッシブに行けるわけではない」

(取材・文 西山紘平)

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