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澤が315日ぶりのフル出場、「自信につながった」

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[7.19 国際親善試合(女子) 日本0-2フランス パリ]

 完全復活へ、また一歩前進した。日本女子代表(なでしこジャパン)のMF澤穂希が昨年9月8日の五輪アジア最終予選・北朝鮮戦(1-1)以来、315日ぶりとなる90分フル出場。「オリンピック前に最後までできたこと、90分出れたことは自信にもつながった」と、敗戦の中にも安堵の表情を見せた。

「自分自身、交代するかなと思っていた」と言うが、佐々木則夫監督は「澤が90分どれだけできるかにこだわっていた」と、五輪前最後の強化試合でフル出場させる考えを固めていた。ミスもあり、万全なときのパフォーマンスとはいかなかったが、良性発作性頭位めまい症に苦しんできた背番号10にとって、大きな一歩となるフル出場だった。

 6月のスウェーデン遠征前の国内合宿で左足首を負傷し、今月11日のオーストラリアとの壮行試合に前半45分間のみ出場したDF岩清水梓もフル出場を果たした。指揮官は「活動量の点では及第点。もう少し判断よくボールを動かすことができればよかったが、まずは90分動けるかどうかだった」と指摘。「澤と岩清水の2人が90分もつかというのを試したかった。精度の部分はサッカーだから。そういう意味で僕は満足している」と、攻守両輪の“カムバック”を素直に喜んだ。

 澤は「やっていて、自信がなさそうな感じがあった。みんなもっともっとできる。W杯に比べると、まだ勢いが乗ってないところはある」と言った。本番はこれから。「本番前に負けたことで得ることもある。この負けを無駄にしないようにしたい」と前を向いた。

(取材・文 西山紘平)

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