[7.19 国際親善試合(女子) 日本0-2フランス パリ]

　ロンドン五輪に出場する日本女子代表(なでしこジャパン)は19日、フランス・パリでフランス女子代表と国際親善試合を行い、0-2で敗れた。FIFAランキング3位の日本と同6位のフランスによる五輪前最後の強化試合。前半24分に先制点を許すと、後半29分にもセットプレーから失点し、0-2の零封負けを喫した。

以下、試合後の選手コメント

●FW大儀見優季(ポツダム)
「ある程度こういう展開は予想もしていたし、フランスはいいチームだった。フランスは組織としても個としても、自分たちより上だった。後手に回って自分たちのサッカーができなくなるというのが現状だと思う」
―個の力の差を打開していくには?
「くさびを受けて攻撃の起点になる今までどおりのスタイルを持ちつつ、一つ速い攻撃もしないと。全部がゆっくりの攻撃では相手も守りやすい。攻撃にリズムを付けないと崩し切れない。ボールを奪ったときの切り替えのところが速い攻撃ができるタイミングだし、そこは意識付けしたい。全体的に前に出る意識が足りないというか、低い位置でボールを取っても遅攻、高い位置で取っても遅攻。どこで取っても、どこで攻めるのかってなっちゃう。相手の方が上だと無意識に思っていて、リスクを冒せていなかった」
―その中で糸口はつかめた?
「前半も何度かチャンスをつくれた。押し込まれて、押し込み返してからチャンスになっていた。その時間帯は奪った瞬間のスルーパスとかが多かったし、そういう攻撃を要所要所に入れていければ。相手によって自分たちのサッカーが変わっている。相手の実力でメンタル面を左右されて、本当はできることができなくなっている。周りがどんなイメージを持っているのか分かりづらいし、だから自分にイメージに合わせようと。ボールを受けるのに必死で、その先をイメージできている選手があまりいなかった」

●FW岩渕真奈(日テレ・ベレーザ)
「『積極的に仕掛けろ』と言われて送り込まれたけど、相手の足の長さを感じているだけで終わっちゃった。大きいし、足も出てくるし、そのへんは違うなと。日本だとできることができなかったり、裏に抜けるタイミングにもこだわりがあったけど、それが通じない部分もあった。勉強になったと言うのは嫌だけど、日本では行けるタイミングなのに行けないところもあった。そのあたりは身に付けないといけない」
―1年ぶりの代表戦だったが?
「久々に代表に来たけど、テレビで見ていたので、久しぶりという感覚はなかった。ただ、国際試合が久々で、新鮮というか、久々だったのはなでしこでやるということより、外国人と試合をすることだったのかなと」

●MF澤穂希(INAC神戸)
―フル出場だったが?
「自分自身、交代するかなと思っていたけど、オリンピック前に最後までできたこと、90分出れたことは自信にもつながった」
―試合内容は?
「やっていて、自信がなさそうな感じがあった。みんなもっともっとできる。つなぐところはつないで、決めるべきところは決めないといけない。W杯に比べると、まだ勢いが乗ってないところはある。本番前に負けたことで得ることもある。この負けを無駄にしないようにしたい」

●MF宮間あや(岡山湯郷)
「結果は残念だったけど、悲観することはないと思っている。攻撃の形が単調だったり、合わないシーンもあったけど、意識とトレーニングでレベルアップし、初戦までには必ず修正したい。日本で応援してくださる皆さんにも今日のの悔しさをオリンピックで一緒に晴らしていただけるように、ここからいい準備をしていきます」

●DF鮫島彩(仙台レディース)
「フランスは想像していたとおりの相手だった。トミ選手への対応は、個人的にやられた場面が1度あったけど、宮間選手と連係しながら対応できたと思う。失点シーンに関しては、1点目は逆サイドに展開されて、DFラインの対応に遅れが出た。こういう部分をもう一度見直していきたい」

(取材・文　西山紘平)

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