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史上初の5戦連発ならず、大儀見「攻撃にリズムを付けないと」

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[7.19 国際親善試合(女子) 日本0-2フランス パリ]

 史上初の5戦連発弾はならなかった。11日のオーストラリア戦(3-0)で日本女子代表(なでしこジャパン)の歴代最多タイ記録となる4試合連続ゴールを記録したFW大儀見優季(旧姓・永里)は2トップの一角でフル出場。前半25分にはFW大野忍のクロスから決定機を迎えたが、シュートはGKの好セーブに遭い、無得点に終わった。

 チームとしてなかなか攻撃の形をつくれず、後半はシュートらしいシュートもなかった。後半38分、大儀見が遠めから狙ったロングシュートも味方のFW安藤梢の背中に当たる。歯車のかみ合わない攻撃陣を象徴するシーンだった。

「フランスは組織としても個としても、自分たちより上だった。後手に回って自分たちのサッカーができなくなるというのが現状。相手によって自分たちのサッカーが変わっている。相手の実力でメンタル面を左右されて、本当はできることができなくなっている」

 自身の連続ゴールは4でストップし、チームとしても昨年7月5日の女子W杯・イングランド戦(0-2)以来、18試合ぶりの無得点。「くさびを受けて攻撃の起点になる今までどおりのスタイルを持ちつつ、一つ速い攻撃もしないと。全部がゆっくりの攻撃では相手も守りやすい。攻撃にリズムを付けないと崩し切れない」。なでしこが目指すパスサッカーが逆に裏目になり、相手がブロックをつくった守備組織の手前でボールを回すだけだった。

「低い位置でボールを取っても遅攻、高い位置で取っても遅攻。どこで取っても、どこで攻めるのかってなっちゃう。相手の方が上だと無意識に思っていて、リスクを冒せていなかった」。タイミングを見た速攻、あるいは高い位置でのパス回し。なでしこが“らしさ”を取り戻さない限り、悲願のメダル獲得も遠のいてしまう。

(取材・文 西山紘平)

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