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なでしこ初戦へ川澄はサイドで起用か、「ゴールに絡めるプレーを」

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 ロンドン五輪の開幕に先立ち、25日にグループリーグ初戦・カナダ戦を戦う日本女子代表(なでしこジャパン)が24日、英国・コベントリーで最終調整を行った。10対10の戦術練習では、これまで右サイドハーフに入ることが多かったFW大野忍がFW大儀見優季と2トップを形成。MF川澄奈穂美が中盤の左サイドにポジションを下げ、MF宮間あやが右サイドに回った。

 前日23日の練習でも同様の布陣をチェック。佐々木則夫監督は公式会見で「バリエーションとして、変化した中でどうかなと確認しているところ。それも一つの手」と、あくまでオプションの一つという認識を示していたが、試合前日まで入念に確認するなど、カナダ戦もこの布陣で臨む可能性が高まってきた。

 2トップの一角から中盤のサイドに下がることになる川澄は「自分がサイドで運動量を多くすれば、攻守にかかわる人数が増える。中に絞ったり下がったりしながら、しっかり前にかかわって、ゴールに絡めるプレーをしたい」と意気込んだ。

「得点が取れないと、苦しい時間が続く。0-0のまま後半までいくと、相手も『あと何分粘れば」っていう気持ちが出てくる。早い段階で得点を取ることが大事」。難しい大会初戦の勝利のポイントは先制点。ゴールからはポジションが遠くなる可能性もあるが、積極的に先制パンチを狙っていく。

 コベントリー市内の練習場は「芝が粘着質で、ボールが噛まれる」とやりにくさも感じていたが、前日23日にスタジアムを視察し、ピッチコンディションを確認したところ、「練習場よりはやりやすそう。芝も短めで、当日に水をまいてくれれば相当いいと思う」と好印象を持った。

 コベントリーではここ数日、快晴が続き、気温が急上昇している。「水をまいても乾くかもしれないし、パススピードを考えてやりたい。パスサッカーをするうえでパススピードは大事。でも、粘着質よりは乾いている方がやりやすい」と不安を打ち消した。

「初戦は重要だと思っているし、最初に勝てば次の戦い方も変わってくる。初戦に負けたチームはトーナメントに上がれないとか、男子も含めて過去のいろんな大会でそういうケースがある。データがすべてではないけど、1試合目に勝てばチームとしても勢い付く。初戦の大切さを踏まえてしっかり戦いたい」

 昨年9月に中国で行われた五輪アジア最終予選ではタイとの初戦で後半16分に先制点を決め、3-0の白星発進に導いた川澄。悲願のメダル獲得を目指すチームを勢い付けるため、勝利につながる先制ゴールを叩き込む。

(取材・文 西山紘平)

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