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研究どおりの完封、岩清水「キーマンを押さえるのが自分の仕事」

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[7.28 ロンドン五輪F組 日本0-0スウェーデン コベントリー]

 研究の成果だ。日本女子代表(なでしこジャパン)は今大会初の無失点。スウェーデンのエース、FWシェリンを封じ込み、完封に抑えた。佐々木則夫監督は「この2日間、彼女(シェリン)のプレーを何試合か徹底して見て、GKを含めたDF同士でやっていた。今回が一番やっていたと思うし、その成果が出た。準備が素晴らしかった」と、選手たちを称えた。

 DF岩清水梓は「(研究するのは)W杯から引き続き、DFとGKでビデオを見て作戦を立てた。相手のいいところを見て、それを消すことをやっている」と説明。「私はいつも最悪を考えてディフェンスをしている。それが今日の無失点につながってよかった」と胸を張った。

 所属するフランクフルト(ドイツ)では昨季、女子の欧州CL決勝でシェリンを擁するリヨン(フランス)と対戦し、0-2で敗れていたDF熊谷紗希。「(スウェーデン代表にいるリヨンの選手は)シェリンだけだし、そこで負けているから今日負けたくないというより、常に負けたくない。CLのことは一切意識していない」と話す。そのうえで「1戦目(カナダ戦)より前でチャレンジできたし、前で狙い目を持ってやれた」と手応えを口にした。

 自身初の五輪にも「オリンピックだから雰囲気に飲まれる形にはなっていないし、一つの戦いという意味で自分のできるチャレンジをしたいと思っている」という熊谷。「その中でエラーもあれば成功もあった。そういう意味で手応えも、修正しないといけない部分も見えてきている」と力を込めた。

 故障明けから一戦一戦コンディションを上げてきている岩清水も「体は割と動いている」と、自身の状態にも手応えをつかんでいる。「相手のキーマンを抑えるのが自分の仕事だと思っている。無失点に貢献できたのはよかった」。女子W杯優勝に導いた岩清水&熊谷のCBコンビ。“新守護神”のGK福元美穂を含めた守備陣の安定は、この日最大の収穫となった。

(取材・文 西山紘平)

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