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香川はフランス攻略に手応え「身体能力に頼っているところが多い」

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「日本代表は欧州ではまだまだ知られていないから、しっかりインパクトを残していきたい。日本はやれるということをアピールしていきたい」

 フランス戦を2日後に控えた10日。欧州遠征3日目にして初めて非公開となった練習を終え、FW香川真司(マンチェスター・U)は意気軒昂だった。

 ここ2日間で見せていた険しい表情が消え、言葉の端々に自信がうかがえる。その理由は、練習前に見た分析ビデオに映し出されたフランスチームにハッキリとした弱点があったからだった。

「フランスは身体能力は高いけど、そこに頼っているところが多い。アフリカ移民が多いので、そういうところがある。DFは、ラインの上げ下げやマークの付き方がイージー。マークを外せばチャンスになる」

 一瞬の判断や卓越したアジリティーで相手をかわすプレーは、香川の真骨頂だ。つまりフランスは、ドルトムント時代から最も得意としてきた真っ向勝負を挑める相手。非公開練習でも攻撃の確認に時間を割いたとのことで、香川の中には具体的なフランス攻略イメージができあがっている。

 今季は欧州でプレーするようになって3シーズン目。ドルトムントからマンチェスター・ユナイテッドへ移籍したことが示すように、自身の評価はしっかりとなされているが、日本代表についてはまだまだ知られていないことを実感しているのだろう。

 だからこそ知らしめたい、日本の実力。ネームバリューのある“マンUの香川”だからこそ知らしめることのできる、日本の実力。香川がフランスの守備陣を切り裂くとき、日本代表の存在が欧州で大きなものになっていくはずだ。

(取材・文 矢内由美子)

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