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勝てばW杯王手のオマーン戦、ホーム無敗の難敵にザック「勝ちに行く」

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 14日のW杯アジア最終予選でオマーン代表と対戦する日本代表は13日、マスカット市内のホテルで公式記者会見を行い、アルベルト・ザッケローニ監督と主将のMF長谷部誠(ボルフスブルク)が出席した。

 3勝1分の勝ち点10でB組首位を独走する日本。ここまで1勝2分1敗の勝ち点5で2位タイのオマーンを敵地で下せば、5大会連続のW杯出場に王手がかかる。ザッケローニ監督は「この試合は後半戦の1試合目。しかも(オーストラリアと並んで)2位のチームとの対決」と位置付けたうえで「相手は(最終予選で)うちにしか負けていない。2位のチームとの試合ということで、ポイント(勝ち点)にも通常より2倍の意味がある」と強調した。

 日中の気温は30度を超える酷暑のアウェー。キックオフ時間も午後3時半(日本時間午後8時半)に設定された。「私にとって初めてのW杯予選。暑いところでのこうした時間の試合は想定できない。気候、気温は唯一の不安材料」と認めながらも「この気候がどういう影響を与えるのかは、日本だけでなく、オマーンにも言える」と指摘。「日本もオマーンも、持っている力を最大限に出して、良い試合になればいいが、どう影響するかは想定できない。夜の8時に試合が設定されていれば、また違ったリズムの試合になっていたと思う」と、あくまで両チームにとって同条件だと強調した。

 国内組は事前にカタール・ドーハで短期合宿を行ったが、海外組は直前合流となり、全選手がそろったのは前日12日夜。長谷部、DF長友佑都、FW岡崎慎司ら7選手が全体練習に参加できるのは試合前日の公式練習だけだ。厳しい日程とコンディションでの試合となるが、長谷部は「チームとして集まれる時間は少ないけど、9月、10月にもそれぞれ10日間ほど練習をやっているし、期間もそれほど空いてない」と強調し、「コンディションに関しては、それも含めてW杯予選。戦う前から言い訳をするのは好きではないし、個人的にはこういう過密日程も欧州に行ってから経験しているので問題ない」と不安を一蹴した。

 オマーンは6月3日に埼玉スタジアムで行われた日本戦(0-3)に負けて以降は1勝2分の無敗。ホームではオーストラリアと0-0で引き分け、ヨルダンにも2-1で競り勝った。オーストラリア、サウジアラビアと同組だった3次予選でもホームではオーストラリアを1-0で下し、サウジアラビアとも0-0ドロー。ホームゲームに限れば、2次予選、3次予選、最終予選を含めて4勝2分の無敗を守っている。

 ザッケローニ監督は「昨年、(3次予選で)オーストラリアがこの地で負けているし、10月にはヨルダンも負けている」と指摘しながらも「オマーンのホームゲームが厳しい戦いになるのはよく分かっている。しかし、勝ちに行きたい、結果を求めたい気持ちは変わらない」と力説。「後半戦の4試合のうち3試合がアウェーゲーム。その一つを明日の試合で迎える。日本としてはW杯出場を早く決めたいので、明日もそのつもりで臨む」と、敵地での必勝を誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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