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内田の出場が微妙に…SBのポジションを狙う“ダブル酒井”

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 日本代表の右SBをめぐる争いが激しくなってきた。DF内田篤人(シャルケ)が風邪のため4日の合宿初日の練習を欠席。6日に控えるラトビア戦の出場も微妙となった。

 内田が欠場となれば、これまでのザッケローニ監督の起用法を見ればDF酒井宏樹(ハノーファー)の先発が有力だが、所属チームで出場機会に恵まれてないこともあり、DF酒井高徳(シュツットガルト)も虎視眈々とチャンスをうかがっている。

 昨年10月の欧州遠征では、フランス戦に酒井宏、ブラジル戦に内田が先発。昨年11月14日のオマーン戦は内田がケガのため不参加となり、酒井宏がフル出場した。一方、酒井高も後半19分から途中出場。左SBの位置に入り、後半44分の劇的決勝点を演出した。

「監督の意図しているところを意識して試合に入ったことが、いい結果につながった。出場時間にかかわらず、必要とされたときに、いかにピッチでその役割をこなせるかが大事」。そうオマーン戦を振り返る酒井高だが、「代表ではまだあれしかしていない。自分の場所を確立するために、1回の練習、1回の試合を大事にしたい」と意気込んでいる。

 代表で出場した2試合はいずれも左SBでの起用だった酒井高だが、所属チームでは右SBが主戦場。昨年12月8日のシャルケ戦で一発退場となり、3試合の出場停止処分を受けたが、2日のデュッセルドルフ戦で4試合ぶりに先発復帰し、右SBでフル出場した。一方の酒井宏は最近6試合出番なし。現時点で代表での立ち位置は酒井宏の方が上だが、限られた時間の中で自分の存在をアピールしていくしかない。

 ハノーファーでは出場機会に恵まれない酒井宏も「代表に来ると、いつもいい雰囲気で、刺激も受けられる。何か見つけて帰りたい。代表でも100%の結果を出せているわけではない。引き続きアピールしたい」と、代表戦をきっかけにドイツでの巻き返しを誓う。ロンドン五輪世代の2人のSB。互いが刺激し合って、さらなる高みを目指す。

(取材・文 西山紘平)

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