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香川が志願の居残りフィジカルトレーニング

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 非公開で行われた全体練習が終わり、練習が報道陣にオープンされたときだった。それぞれが思い思いのクールダウンをする中、ただ一人、激しい動きをする選手がいた。MF香川真司(マンチェスター・U)だった。

 早川直樹コンディショニングコーチの指示の下、ピッチ内にコーンを5つ置いて縦に横に、そしてジグザグに、敏捷性を高めるステップを繰り返す。徐々に息が上がっていく。

「(所属チームで)試合に出たり出なかったりだったので、刺激を与えないといけないと思って。自分でリクエストした? はい、そうです。追い込むというほどではなかったけど、ちょっと上げすぎくらいが僕はいいので」

 公式戦ではないとはいえ、試合前日としては珍しいメニューに背番号10の意欲がはっきりと浮かび上がる。

 カナダ戦に関しては「素」の状態で臨む。「正直言ってカナダのスカウティングはしていないし、どんな選手がいるかも分からない。この試合はヨルダン戦に向けての確認。勝敗も大事だけど、中身が大切なので、チームとしてどれだけ良いサッカーをできるか」

 攻守の確認ポイントについても言及した。

「守備ではしっかりとコンパクトに守って、高いラインから守備をしていくこと。攻撃ではアウェーの難しい戦いで、チャンスをいかにしっかりとものにするか」

 MF本田圭佑不在の中、トップ下で出るにせよ、左サイドで出るにせよ、チームを引っ張っていくのは自分だという責任感も自負もある。「ケガ人がいたり、(本田)圭佑がいない中でも、出ているメンバーでいい形をつくっていければ自信になる」。意識レベルをさらに上げている香川が、ザックジャパンを牽引していく。

(取材・文 矢内由美子)

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