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世界的SBとの対決を心待ちにする酒井宏

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 セルビア戦はDF酒井宏樹(ハノーファー)にとって願ってもないマッチメイクとなった。右SBとCBをこなすDFブラニスラフ・イバノビッチ(チェルシー)と、左SBのDFアレクサンダル・コラロフ(マンチェスター・C)が最終ラインに君臨。世界屈指のSBを擁するチームに対し、勝負を挑みながら多くのことを学べる相手だからだ。

「今回は良いチームとマッチメイクしてもらったので、良い経験になる。特にSBには世界レベルの選手がいるので、自分が出ても出なくても参考になる」

 とりわけ良い手本になりそうなのは自身と共通点のあるイバノビッチだろう。元来のポジションはCBだったが、チェルシーでは主にSBとして世界トップレベルのプレーを見せている。身長188cm、体重86kgの体は、身長183cmの酒井宏よりひと回り大柄。今回はCBでの先発も考えられる。

「イバノビッチはCBもできる選手で、コラロフとは違う守備的な選手。どちらかというとSBよりはCB寄りの選手で、すごく守備がうまい上に攻撃力がある。ああいう選手になれればいいと思う」

 酒井宏自身、柏時代にブラジルのチームに留学したときはCBとしてプレーし、帰国後もしばらくはCBでプレーしていた経験がある。

「試合では相手SBと1対1になる場面は滅多にないと思うし、相手を見る余裕はないかもしれないが、すでにスカウティングビデオも見たし、試合後にビデオを見たりもできる。両SBが本当に良い選手なので楽しみです」

 移籍2シーズン目を迎えたブンデスリーガでは、第8節を終えた時点で5位につける好調なチームにおいて、開幕から右SBのレギュラーとして全試合に出場し、高評価を得ている。

「セルビアは前の選手も強力だが、SBも攻撃力があるので、守備陣としては想定しなければいけないことが多く、難しい対応になると思う。最後のところでしっかり体を張れるように頑張りたい」

 8月のウルグアイ戦は招集されず、9月のグアテマラ戦、ガーナ戦は招集されたものの負傷で離脱し、出場はかなわなかった。出場すれば、6月のコンフェデレーションズ杯以来、4か月ぶり。「最近は試合にも多く出ているので、焦らず平常心でやれればいい」と意欲を見せていた。

(取材・文 矢内由美子)

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