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フットサル日本代表、千葉合宿2日目午後練習後の選手コメント

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 フットサル日本代表は17日、2度の練習を行っている。午後の練習は、GKは16時から行われ、全体練習は17時から始まった。午前中に行ったプレス回避をベースに、フルコートでの実践が中心となり、全17選手が汗を流している。フットサル日本代表は、18日の午前練習で今季の活動を終える。

 以下、千葉合宿2日目午後練習後の選手コメント

●FP内村俊太(湘南ベルマーレ)
―ケガの状態は?
「まだ完治ではないですね。復帰したのも先日の大分戦の後半からだったので。その前も大阪戦で出場する予定だったのが、アップ中に再びケガしてしまったので。まだ痛みは残っているので、100%ではありません」
―今日は普通にプレーできていたが?
「そうですね。怖いのはシュートと、DFをしているときのステップですね。そこに怖さがまだあります」
―監督は、ケガで離れていたから状態を見たかったと話していたが、どんな意識で合宿に臨んだ?
「もちろんアピールして、代表に定着したいです。ただ、今回の合宿に関してはトレーナーと話をしながらやっています。徐々にっていう感じで。年明けに100%に持って行けるようにとチームも言っていたので、代表の空気感を味わい、チームに戻って経験を還元できればいいかなと思ってやっています」
―今季、代表に呼ばれることが増えましたが?
「だいぶ代表にも慣れてきました。ただ、もっとチームにいるときみたいに自分を出さないといけないと思います」
―今回は同世代が集まっているので、やりやすいのでは?
「そうですね。同世代のメンバーもいますし、やりやすさはあります。でも、その中でももっと自分を出せるようにしたいですね」
―動きの確認が、この合宿のテーマだが?
「自分にも、すごくプラスになっていると思います。次も選ばれないと意味がないので、チームに戻っても頑張りたいです」
―今日の練習で具体的にプラスになったことは?
「今、(赤の)ビブスを着ていたメンバーみたいに、もっと僕らもアグレッシブさを出さないと追い付けないと思うし、同年代ですが、蹴落とすくらいの気持ちでもっとやらないといけないなと感じました」
―代表における意識も、今年の初めとはかなり変わってきましたね。
「そうですね。やっているときは、関係ないので。もっとやらなきゃいけないという気持ちになりました。来年のアジア選手権のメンバーにも絶対に入りたいですし、そのためにはケガを完治させます。もう1回やったら、もう今季がなくなると思うので。完治させて、来年も代表に入りたいと思います」
―それでも充実の1年でしたね。
「そうですね。細かいケガが多かったですが、充実していたのは間違いないです」

●FP白方秀和(名古屋オーシャンズ)
―ちょっとプレーがおとなしかったように感じたが?
「そうですね。いや、でも、こんなもんですよ」
―そんなことないのでは?
「やっぱり経験のある人がファーストセット(赤ビブス)、セカンドセット(白ビブス)でやっていて、なかなか崩せなかったですね。全然、攻撃できなかったので。普段、(室田)祐希としか一緒にやっていなかったこともあったので、ちょっと難しいところもありました。なかなか僕もピヴォ(堅山)をうまく使えなかったですし、向こうも探り探りだったと思いますが、僕らもうまく使ってあげられなくて、ボールを前に進められなかったですね。仕方がない部分もあったと思いますが、もうちょっとできることがあったかなとは思います」
―今回の合宿は、どんなことをテーマに掲げていましたか?
「攻撃の前を切る戦術とかは、所属チームとは違うので。そういうのを頭の中で確認しました。DFはチームと一緒の部分もあるので、頭の中で整理してきました。DF面はそんなに問題ないのですが、やっぱり攻撃面ですね」
―そこは得意な部分では?
「いや……そうでもないですね。でも、守備かと言われると…。中途半端な感じですね(苦笑)。ただ、もうちょっと積極的にいかないと、ちょっと自分の成長がないと思うので。祐希もだと思うのですが、代表でのやり方を頭で考え過ぎて、後ろでアラ(サイド)の位置でボールを持っても、中にしかボールを運べなくなっていて、フィクソも同じようなローテーションしかできていなかったので。そういうのは、今まで代表の常連だった人たちは、自分を出したり、もう一つ上の段階にいると思うので、そこに行けるようにしたいです。DFのやり方はわかっているので、攻撃でもう少し抜け出すようにしたいです」
―今回、代表合宿で強調されたことは、クラブに戻っても意識し続けてプラスになることでは?
「そうですね。ここまで細かいことっていうのは、クラブでも教えてもらえないので。名古屋も言ってくれますが、ミゲルほど細かくないので。こういう感じで、相手の利き足を切って、中を切るとか、そういうのをもっと代表に呼ばれた個人個人がやっていけば、チームはもちろん、リーグももっとレベルが上がると思うので、結構大事なことだと思います。僕ももう若い方ではないし、今回新たに呼ばれた選手もいろいろ学んで帰ると思うので、しっかり明日アピールできるように、気持ちを切り替えて頑張ります」

●FP西谷良介(デウソン神戸)
―ブラジル遠征、ベトナム遠征を経て今回の合宿ですが、戦い方が整理できている?
「ベトナム遠征は、現地に行って試合ばかりだったのですが、ブラジル遠征のときは国内合宿をやってから行きましたし、細かいことだったり、戦術も突き詰められましたね。でも、そのときのメンバーは、今回、少ないので、新しい選手も入ってきている中で、僕は『絶対に忘れてはいけないことを言ってくれているな』と、復習のつもりでやれていますね。それでも、新しい選手たちと同じようにプレーしていては、ベトナム遠征、ブラジル遠征に行った意味もなくなってくるので、プレーでしっかり表して、声とかでも伝えていけたらと思います」
―今回はアラを競わせるようなメンバーが集まっているようにも感じるが?
「そうですね。結構、若い選手でもアラのポジションが多いですけど、代表はいつ来ても競争があるので、楽しんでいきたいです。やっぱり若い奴らには負けられないですし…。もう、いつの間にか上から数えた方が早いんですよね、いつの間にか。もう28歳ですからね。でも、アラの選手が多いですが、特徴が一人ひとり違うので、それぞれの特徴を生かして挙げられればなと思っています」
―西谷選手は今季代表に定着しましたが、個人的に成長を感じた部分は?
「まだ足りないところは、ボールを持った時にたくさんの選択肢を持てていないというか、余裕がないのかなと。こういう国内合宿ではできるのですが、海外の相手になってくると、プレッシャーだったり、間合いの違いがあったりして、慌ててしまう部分があります。いつもやらないようなミスをやったりしまっています。通用する部分は、DFの部分で寄せであったり、前からプレッシャーを掛けて、相手の底辺でボールを奪うっていうことが、ブラジル遠征でもできたので、そこをミゲル監督や小森コーチも、見て評価してくれるので、自信を持ってやっていきたいです」
―来年はアジア選手権もあります。
「アジア2連覇に向けて、W杯につなげるためにも、優勝して、そこで自信を持ちたいですし、それを阻止しようとアジア各国も挑んでくると思うのですが、僕たちは受けて立つのではなく、チャレンジャーとしてやっていきたいですね。そこに自分がいなければ、いろいろなことを経験させてもらった意味もないと思うので」
―西谷選手にとって、出ることができれば初のアジア選手権ですよね?
「初ですね。ちょっとずつ信頼をつかんでいけるように、こういう国内合宿から一つひとつのプレーを大切にして、優勝した時は自分がそこにいられるようにしていきたいです」

●FP渡邉知晃(名古屋オーシャンズ)
―ピヴォだから普段はあまり見ないのですが、ロングキック抜群に良いですね。
「実は自信あるんですよ(笑)。サッカーのとき、そういうプレースタイルだったので。たまに降りてきて出しますよ(笑)」
―今回はFP森岡薫選手やFP星翔太選手ら、常連のピヴォが不在ですが、ドウイうことを意識して合宿に臨んでいるのでしょうか?
「ミゲルのフットサルについては、もう5年やっているので理解はできていると思うので、一つ進んだところというか、攻撃のときに、どうやって点を取るかっていうことを意識しています。どうしてもやっぱり得点力不足というか、ゴールが足りないっていうのが日本の課題って言われるじゃないですか。今日も練習から何回も『打てるだろう!』とミゲルも言っていましたが、そういうところが今、足りないところだと思うんです。DFは日本の持ち味で、いつも良いと思うので、攻撃のところでいかにゴールを取るかを意識しながらやっています」
―来年は代表での生き残りを懸けた競争が、いよいよ激しくなりますが?
「そうですね、本当にそれですよね。やっぱり今回来ていない良いピヴォはいますし、そこに入り込んでいかないと、生き残っていけないので。本当に毎回毎回の合宿や遠征がアピールの場だと思って、そこは常に意識しています」
―あまり反転して打つ場面がなかったのですが、あれは禁止されているのですか?
「いや、いいんですよね。その意識ももう少し増やさないといけないんですよね…。どうしても先にキープすることが頭にあるので、反転も意識しながらやらないといけないのですが、なかなか頭がそうならないんですよね」
―経験豊富な渡邉選手がそうなると、今日が初だった若手は大変ですね。
「まぁ、そうですよね。でも、自分もそこは意識から変えていかないといけませんよね。全体的にフィニッシュで終わる回数も少なかったですし、ゴールも1、2点しか入らなかったですからね」
―長く代表にいた渡邉選手が、今回の合宿で得たものはありますか?
「やっぱり再確認できたことですね。ブラジルに行ったグループとか、今までやってきたグループっていうのは、完成された中で精度を上げて行っています。なかなか初心に返るというか、初歩に返ることが少ない中で、新しいメンバーがいる中でイチからやる中で『ちょっと忘れていたな』という部分が確認できましたね」
―具体的に言うと、どういう部分ですか?
「DFのこととかも、説明を聞けば『そうだよな』と分かるのですが、利き足の方を切って、中に出させないとか、エントロリーニャス(スペースを突くフリーランニング)に対して、2列目の選手が強くいかないとか。こういうときは、こうするというところを再確認できましたね」
―個人的には『体が向いている方に、正直にパスを出すな』というのは印象的でした。
「そうですね。それはミゲルがよく言いますね。相手に読まれないように『こっちに出すよ』という素振りを見せずにパスを出せって、言われますね」
―最後に来季の意気込みを。
「アジア選手権のメンバーに選ばれるようにアピールしていくことが、今の自分の一番やらないといけないことですし、同時に自分の良さ、自分の特徴をチームで積極的に出していきたいです」

(取材・文 河合拓)

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