beacon

東京五輪からひと月足らずで始まるカタールへの道…吉田麻也「五輪はまだ終わっていない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

3度目のW杯アジア最終予選に臨むDF吉田麻也

 東京五輪の激闘から1か月も経っていない。欧州の新シーズンも開幕し、休む間もなく始まるW杯アジア最終予選に向けて日本代表に合流したDF吉田麻也(サンプドリア)は「ここ2日間、しっかり寝れているので、想像していた以上に良い状態かなと思う」とコンディション面の不安を一蹴した。

 東京五輪を戦ったU-24世代から6人が選出され、オーバーエイジの3人を含めれば9人が招集メンバーに名を連ねた。「五輪世代、A代表ともに同じスタッフ、同じ監督の下でやってきた。それはこの1、2か月だけではないし、ある程度、全員が他の選手のことを把握した状態で最終予選に臨めるのはメリットだと思う」。その意味で“1チーム2カテゴリー”の利点は間違いなくあるだろう。

 ただし、「五輪の雰囲気からもう一個上のレベルというか、A代表の雰囲気、感覚に戻さないといけない。五輪世代の選手にももう一個上のものを求めていきたい」と、五輪とはまた異なる最終予選の独特な難しさもある。東京五輪世代がどれだけ戦力となり、チームを底上げできるか。カタールW杯本大会を見据えても、その融合がカギとなる。

「五輪世代とA代表の世代が競争していく中で良いものを作っていけると思う。五輪の意義はまさにそこにある。大切なのはここ(五輪世代)から何人がA代表に食い込んでカタールで結果を出せるか。そういう意味では五輪はまだ終わっていないと思う」。オーバーエイジとして東京五輪世代とともに戦ってきた吉田はそう力説した。

 自身は3度目の最終予選。「五輪みたいなピリピリした緊張感の中で試合ができるので非常にワクワクしている。若いときは予選を戦うにあたって怖さもあったけど、今はそういうものよりワクワク感、高揚感が強い。気持ちの準備としてはいい状態だと思う」。33歳の頼もしいキャプテンは「チームの総合力を上げないといけないし、チームの戦い方も構築しないといけない」と、最終予選の中で克服すべき課題にも言及した。

「特にうまくいってないときにどう戦うか。五輪も前回のアジア杯もそうだった。行き詰まったときに変化を加えたり、打開策を見つけるのがまだまだ課題だと思っている。うまくいかないときにどうするか。アウェーではそういう試合も出てくると思うし、そこで我慢できるか、どう打開するかが予選の課題になると思う」と冷静に分析した。

●カタールW杯アジア最終予選特集
●カタールW杯各大会予選一覧

TOP