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U-21日本代表の準決勝ウズベキスタン戦は“パリ五輪世代”対決、藤田譲瑠チマ「まずはここでしっかりと勝つ」

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MF藤田譲瑠チマ(横浜FM)

 U-21日本代表は15日のU23アジア杯準決勝でウズベキスタンと対戦。ここまで対戦相手は年上のU-23世代だったが、ウズベキスタンは日本と同じくU-21世代。今大会初の“パリ五輪世代”対決に向け、MF藤田譲瑠チマ(横浜FM)は「まずはここでしっかりと勝つ」と意気込んだ。

 12日の準々決勝・韓国戦を3-0で勝利した日本。14日は準決勝・ウズベキスタン戦の前日練習を行った。すでに日本サッカー協会のリリースで3選手の新型コロナウイルス陽性者が発表されており、またこの日はコンディション調整の選手もいたため、19人がトレーニングを行った。

 練習終了後には囲み取材が行われ、藤田が対応。ウズベキスタン戦に向けて「相手はホームで勢いを持ってくる。でも、自分たちもいままでやってきたことをしっかりとできれば、結果は見えてくると思うので、まずは自分たちのやるべきことに集中してできたらいい」と語った。

 藤田はここまで全4試合に出場。グループリーグ初戦、第2節は先発としてキャプテンマークを巻くと、第3節はベンチスタート。1人退場となった後半30分からピッチに入り、数的不利を感じさせない安定感で勝利に大きく貢献した。準々決勝・韓国戦では再び先発入りすると、鋭い危機察知能力で中盤に君臨。韓国の猛攻を防ぎ切り、準決勝進出を果たした。

 類まれなるキャプテンシーでチームを牽引。常に声を出し続け、チームを奮い立たせた。今大会では2試合連続で退場者を出すなど、判定に苦しめられる場面も。だが、藤田は主審とのやり取りに持論を語る。「審判と話すことは大切だと思うんですけど、この遠征だったり、その前のACLを経験して、海外の審判はそんなに話を聞いてくれないというのが印象的。もちろん審判に抗議するのも大切ですけど、そこに割く時間よりも、自分たちの準備をする時間のほうが大切だなと少し思っているところがある。審判の判断に反応する時間とか体力を省いて、ほかのところに集中できたらいいなと思います」。

 ここまでUAE、サウジアラビア、タジキスタン、韓国とすべて年上のU-23世代と相まみえてきた日本。しかし準決勝の相手であるウズベキスタンは、日本と同様にU-21世代を送り込んでいる。映像で対戦相手を確認しつつ、ミーティングで同世代と知った藤田は「フィジカル的にもすごいな」と印象を持ちつつも「これから戦っていく相手」と気持ちを切り替える。2024年パリ五輪予選での再戦の可能性もある相手。「オリンピック出場を懸けた相手になると思うので、まずはここでしっかりと勝つ。自分たちが嫌な相手として、相手に印象付けられたらいいなと思います」。

 なお、アジアサッカー連盟の14日の発表により、この試合はウズベキスタン側のみが無観客試合となった。11日の準々決勝でウズベキスタンはイラクに勝利したものの、一部サポーターが投石を行い、負傷者が出ていた。日本側は最大500人の入場が認められている。

 今大会初の“パリ五輪世代”対決となる準決勝・ウズベキスタン戦は、日本時間16日午前1時に行われる。

(取材・文 石川祐介)
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