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“国内組”森保J、U-23主体の中国にスコアレスドロー…2位転落でラスト日韓戦へ

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決定機を決め切れず、スコアレスドロー


[7.24 E-1選手権 日本0-0中国 豊田ス]

 日本代表は24日、EAFF E-1選手権第2戦で中国代表と対戦し、0-0で引き分けた。先発のうち9人をU-23世代が占めた相手に屈辱的なドロー。1勝1分でグループ2位に転落し、4大会ぶり2度目の大会制覇は最終節・韓国戦(27日・豊田ス)での勝利が条件となった。

 日本は19日の香港戦(○6-0)から先発総入れ替えし、DF小池龍太(横浜FM)、DF荒木隼人(広島)、MF野津田岳人(広島)、FW細谷真大(柏)が先発でA代表デビュー。システムは変わらず4-2-3-1となった。GKは大迫敬介(広島)で、4バックは左からDF佐々木翔(広島)、荒木、DF中谷進之介(名古屋)、小池。ダブルボランチはMF野津田岳人(広島)とMF橋本拳人(ウエスカ)が組み、2列目は左からMF森島司(広島)、MF脇坂泰斗(川崎F)、FW宮市亮(横浜FM)で、1トップは細谷が務めた。[スタメン&布陣]

 対戦相手の中国は先発の9選手がU-23世代という若手中心の構成。それでも開始1分、日本はその勢いに押されてロングボールで攻め込まれると、こぼれ球からDFウェン・ジャパオがボレーシュート。これを大迫がキャッチし切れずCKを与えた。それでも日本はこのセットプレーを危なげなくしのぐと、同2分には宮市のドリブル突破によるカウンターから深く攻め込み、佐々木が惜しい右足ミドルシュートを狙った。

 前半5分には宮市が右サイドでドリブル突破を仕掛け、FKを獲得すると、これを脇坂がファーサイドへ送り、フリーで待っていた橋本がダイレクトシュート。これはGKに阻まれたが、このCKでも日本がこぼれ球を拾い、橋本が惜しいボレーシュートを放った。ゴール前の深い位置で守る中国に対し、同9分にも脇坂のミドルシュートがGKを強襲。同16分、バイタルエリアでの細かいパスワークから脇坂が狙い、わずかに左へ外れた。

 前半19分、右サイドを猛烈なスピードで攻め上がった宮市がニアサイドにクロスを送り、細谷が頭で合わせるも枠外。同20分には左サイドでパスを受けた森島が中国選手に悪質なタックルを受け、ピッチ内が一時騒然となった。なおも攻める日本は同21分、宮市が鋭いシザーズで相手選手をかわし、狭いスペースにいた脇坂にパス。だが、シュートは力なく、GKにキャッチされる。

 その後も押し込みながらなかなかゴールが奪えない日本。1トップの細谷が相手DFに潰されるシーンも目立つなど、深い位置で前を向けない時間が続いた。前半38分には右サイドで強引な突破を見せた宮市が相手DFと接触し、頭部を押さえて倒れ込むシーンも。だが、宮市は無事にピッチに復帰し、同40分には脇坂の右CKから荒木が惜しいヘディングシュートを放った。

 前半43分、日本はまたしても宮市の右サイド突破からチャンスをつくり、クロスボールに橋本が反応。だが、ヘディングではなくトラップを選択したことでボールが長くなり、相手GKに阻まれる。さらに同44分、宮市のクロスに森島が頭で合わせるも、これもGKの正面に飛び、決定機を活かすことができない。終了間際には微妙な判定で与えたセットプレーからピンチを迎えたが、落ち着いてしのぎ、0-0でハーフタイムを迎えた。

 後半立ち上がりは落ち着かない時間帯が続いたが、8分に日本に決定機。右のハーフスペースに顔を出した脇坂からのパスを細谷が受け、一つ右に持ち出してゴール前で右足を振り抜いた。だが、力強いシュートはゴール上へ。パリ五輪エース候補の細谷は絶好機を逸した。同11分にはカウンターから宮市が抜け出し、マイナスへの落としから小池がクロス。しかし、ニアに飛び込んだ野津田に合わず、これもゴールにつながらなかった。

 引き続き攻める日本は後半12分、森島からのパスを受けた細谷が猛烈なドリブル突破で相手を次々にかわし、ゴール正面から右足で狙うも、うまくミートしなかったシュートはGKの正面。同17分、日本は最初の交代で佐々木と細谷に代わってDF杉岡大暉(湘南)とFW町野修斗(湘南)を投入し、キャプテンマークは佐々木から中谷に渡った。

 さらに日本は後半24分、宮市に代わってMF満田誠(広島)を投入。流通経済大出身プロ1年目の満田もこれがA代表デビューとなった。同25分には荒木の鋭いミドルパスが橋本の頭に当たり、ふらついて倒れ込むアクシデントが発生。それでもアイシングの処置を受け、すぐにピッチに戻った。

 停滞した時間が続いていた日本は後半32分、野津田の縦パスを受けた町野が右足で狙ったが、シュートは相手DFに阻まれる。町野は同33分、森島のクロスに頭で合わせるも、これも枠を捉えられなかった。すると後半36分、日本は相手の右CKから大ピンチ。MFダイ・ウェイチュンのキックに対してエリア内で競り負け、こぼれ球からDFチュー・チェンジェに決定的なシュートを放たれたが、幸いにも枠を外れた。

 日本は後半37分、森島と脇坂に代わってMF相馬勇紀(名古屋)とFW西村拓真(横浜FM)を投入。直後、相馬の強引な突破から折り返しのボールに杉岡が反応したが、GKに阻まれた。その後も相馬の突破を活かしてCKを続けざまに獲得した日本だったが、最後までゴールを割ることができず、スコアレスドローに終わった。27日の最終節では大会2連勝中の韓国と優勝をかけて激突する。

(取材・文 竹内達也)

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