グループリーグ3試合で出場機会はなかった。しかし、今は募る悔しさをぶつけるチャンスが広がったと感じている。5日の決勝トーナメント1回戦・クロアチア戦を翌日に控え、日本代表FW町野修斗(湘南)は「これほどのチャンスはなかなか現れない。最高の舞台がある。いい準備ができてますし、ワクワクしています」と意気込んだ。

「(決勝トーナメントでは)延長もPK戦もあるというところで、さらにチーム一丸となって全員で勝ちに行かないといけないし、まだチャンスは来てないけど、来る可能性はさらに上がったと思う」

　町野の言葉どおり、90分の交代枠は最大5人だが、延長戦では6人目の交代が認められる。勝ち越しゴールを狙うシチュエーションでFWの選手が投入される可能性は十分にある。さらに、PK戦まで想定してトレーニングしているとし、「出た際にはやっぱり蹴りたい。日本のために、PKでもいいので、ゴールネットを揺らしたい」と闘志を燃やしている。

　ドーハでの合宿が始まったばかりの頃は練習冒頭のランニングでも集団の真ん中あたりを走っていることが多かったが、次第に“ポジション”を上げていき、今ではDF長友佑都やDF吉田麻也、MF柴崎岳らベテラン選手と同じ先頭集団に位置している。

「湘南では常に試合に出ていますが、出ていない選手が常に一体となってやってくれているのを知っています。ここでも今、出ていない上の選手たちもそうしてくれています」

　町野自身、チームが一つになって戦うために同じことを意識しているという。「これだけ日本が盛り上がってる中、3ゴールという目標も掲げている中で僕は(試合に)出られていないけど、いつチャンスが来るか分からない。そこに向けて本当にいい準備をしてきた」。すべてをぶつける準備は整っている。

(取材・文　矢内由美子)

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