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松木玖生が考える自身の役割「結果を残したい気持ちはあるが…」U-20日本代表はきょうアジア杯第2戦・キルギス戦へ

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U-20日本代表キャプテンMF松木玖生

 ウォーミングアップでは先頭を走り、雰囲気を作りながら試合に持って行く。青森山田高時代からお馴染みの光景だが、青いサムライのユニフォームをまとっていてもMF松木玖生(FC東京)のまとうオーラは健在だ。

「自分ばかりにならずにしっかり周りを観ながらやっていくのが大事だと思っている。ピッチの中でも外でも広い視野を持ってやっていくことが大事なんだと思っている」(松木)

 ある意味で慣れたものとも言えるかもしれないし、腕章を巻いた松木が青森山田を“勝たせてきた”のを目の当たりにしている、あるいは直接ぶつかって体感している世代だけに、松木が主将を務めることに自然な納得感もあるように感じる。

 中国との第1戦では開始早々に失点する最悪の立ち上がりだったが、松木中心にすぐに意思統一を図り、「焦る必要はまったくない」と共有できていた。この第1戦でいきなりの逆境となったのも、チームの経験値として前向きに消化できている印象だ。

 その上で、6日の第2戦にすでに気持ちを向けている。

「自分の中では次が一番大事な試合だと思っている」

 そう切り出した松木はU-20キルギス代表戦についてこう語る。

「(キルギスは)映像を観ると凄く守備の堅いチームだった。カウンターが持ち味。そういう相手に先制点を渡すと絶対に難しくなる。試合の入りを間違えないようにしないといけない」

「自分自身にも硬さがあった」と言う中国戦の反省も踏まえつつ、立ち上がりから「地に足着けてやっていくことが大事」と言う。それは「しっかりと自分たちの力を出せれば問題ないとも思っている」という自信があるからこそだ。

 ボランチながらゴールも期待される選手だが、「もちろん目に見える結果を残したい気持ちはあるけれど、自分が自分がになってもいけない」と、あくまでチームの勝利第一を強調。その上で、「第1戦よりもっと周りと絡みながらゴールに向かうシーンを増やしていければいい」と力強く語った。

 ウズベキスタンの地は昨年のAFC U23アジアカップで体感済み。季節は違うものの、練習場もスタジアムも見知っているだけに、「その経験は本当に大きいと思う」と語るように、仲間に伝えられる情報も持っている。リーダーとしてチームのムードも作りつつ、ディテールも突き詰めながら勝利を目指す。

「チームが良い方向へ向かうように行動するのが自分の役割なので」

 頼れる主将は、「本当に大事な2戦目」に向けて、そう言い切った。

(取材・文 川端暁彦)
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