beacon

U-20日本代表の守護神・木村凌也は全試合出場、大学1部昇格に貢献した実戦経験でアジアの壁となる

このエントリーをはてなブックマークに追加

GK木村凌也(日本大)

 U-20日本代表は12日のAFC U20アジアカップウズベキスタン2023準々決勝でU-20ヨルダン代表に2-0の勝利。準決勝進出とともに、5月開催のU-20ワールドカップ出場を決めた。13日にはオンライン会見が行われ、ここまで全試合に出場するGK木村凌也(日本大)は「最初は不安でしたけど、前半が終わってからはそんなに心配することなく後半に行けて、勝利できたのかなと思っています」と振り返った。

 完封勝利を達成した。勝てばW杯出場が決まり、負ければチーム解散の一発勝負。木村も「試合前は、難しい試合になるなと思っていた」と語るように、緊張感が漂う中での試合となった。さらに、直前まで雨が降っていたことも試合の予測を難しくした。だが、歴戦の経験値がその考えを明るくする。「(アジア杯予選の)ラオスのときと同じと思ったんですけど、ラオスのほうがひどかった。試合に入ったらそんなに悪くなくて、自分的には大丈夫でした」。

 要所で相手の攻撃を浴びる場面もあったが、木村は安定感あるセーブでチームを救う。同じく全試合に出続けるDF田中隼人(柏)ら守備陣との連係も試合ごとに深まり、ヨルダンを相手に決定機は抑えられた。終わってみれば2-0で快勝。今大会2度目の完封勝利となった。

 横浜F・マリノスのユースから日大に進学した。GKという出場枠が1人しかない特殊なポジションがゆえに「高卒でプロになるより、大学で試合に出場しながら、経験を積んだほうがいいのかなと思った」。2022シーズンの関東大学2部リーグでは、ルーキーながら第2節でデビューすると22試合中17試合に出場。U-19日本代表の活動での不在を除くとほぼフル稼働し、来季の1部昇格に大きく貢献した。

「試合に出ていないと評価はされない。一年次から出させてもらっているので、それが評価されているのはうれしい」。この一年間で世代屈指の守護神へと歩を進めた。大学生GKはまずアジアの壁となり、5月のU-20W杯でも活躍を目指す。

●AFC U20アジアカップウズベキスタン2023特集

TOP