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カタールW杯は出場0…町野修斗が再出発初陣へ「悔しい思いをぶつける」

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日本代表FW町野修斗(湘南)

 日本代表FW町野修斗(湘南)は昨年末、カタールワールドカップのメンバーにサプライズ選出されたが、出場機会を掴むことができないまま敗退した。「試合にも出ていないし、悔しい思いをぶつける」。これからは期待のW杯メンバーとしてではなく、W杯で1試合も出ることのできなかったストライカーとして、次の3年間に向き合っていくつもりだ。

 町野は昨年7月、国内組で臨んだEAFF E-1選手権で日本代表に初選出。大会最多の3ゴールで優勝に貢献し、同9月のドイツ遠征でもメンバー入りを果した。ドイツ遠征では結果を残すことができなかったものの、カタールW杯ではDF中山雄太の招集辞退によって追加招集でメンバー入り。しかし、フィールドプレーヤーではMF柴崎岳との2人のみ出場機会がなく、不完全燃焼で大会を去った。

 それでもW杯メンバーとしての経験は貴重なものだった。町野はW杯後から今季にかけて「世界で感じたのは一人で局面を変えたり、多少強引にでもゴールに向かっていく姿勢、個の能力での差を感じたのでJリーグでもやれるように取り組んでいる」とテーマを掲げ、「次の北中米に向けて一日一日取り組んでいるし、1試合1試合Jリーグでやれることをやっている」と明確にW杯を意識しながら過ごしている。

 その結果、Jリーグでは「ある程度の自信と余裕を持ってプレーできているし、攻撃の面ではかなり起点になれている」と手応え。ここまでJ1リーグ戦5試合での2ゴールという数字には「結果という面ではまだまだ満足できるものではないのでそこは課題だと思う」と真摯に向き合いつつ、前向きなトライができているようだ。

 この代表活動は、そうした成長を見せつけるための絶好のチャンスとなる。すでにE-1選手権ではアジア勢に結果を出しており、あとは今回対戦するウルグアイやコロンビアといった世界的強豪に対し、どれだけ通用するかが試されることになりそうだ。

 南米勢のDF陣とのマッチアップについては「フィジカルと身体能力の面では相当自分よりすごいものがあると思うので、そこを技術、タイミング、頭で補いながら戦いたい」とビジョンを描いた町野。3年後は、わずかに届かなかったW杯のピッチへ。再出発の初陣に向けて「W杯を終えて初めての試合で、世間からの見られ方、注目度も違うと思う。大事な試合だと思うので結果にこだわってやりたい。FWなのでゴールもアシストも決めたい」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)

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