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徳島MF櫻井辰徳、前橋育英の同期とU-22代表候補合宿での再会に笑顔「草太をどんどん走らせたい」

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合宿で笑顔をみせる櫻井辰徳(右)

「メンバーを見たときに(中村)草太がいる!ってなった。(近藤)友喜さんも育英の先輩で嬉しいですけど、草太が入って。結構、大学サッカーをみているので、いい刺激になっている。ここでまた一緒にやれるのは嬉しいです」

 普段はクラブスタッフからも「表情が硬い」と指摘されることが多いというMF櫻井辰徳(徳島)だが、前橋育英高で3年間を共にした旧友との再会は、そんな表情を和らげていた。

「明日の紅白戦で一緒にやれればいいなと思います。練習でも一緒のチームにしてくれよと思っているんですけど、出来ていないので(笑)。(自分は)草太を生かす立場だと思うし、高校の時もずっとやっていたので。草太をどんどん走らせたいなと思います」

 今回のメンバーは過去に招集経験のある選手が数名しかおらず、また半数以上が大学生という異例の構成となっている。近年、大学リーグを経由した選手の躍進が注目されているが、高卒でプロに進んだ選手にも意地がある。「圧倒的に出来て当たり前という感覚じゃないとダメだと思っています」。櫻井自身も意識を強くしているところだ。

「(大学生と比べて)余裕はちょっとあるかなと感じる。レベルが低いというわけではなくて、自分もプロを3年経験している中で、ある程度のプレッシャーや強度に慣れている。ミスなくやれるのが当たり前というか、逆に圧倒的にできないといけないと思っている。自分がここで一番になるというか、もっと上をみてやることが大事かなと思っています」

 大学サッカーの試合記録は常にチェック。高校時代を過ごした仲間や戦った相手の動向を確認している。「大学サッカーのメンバー表を見るんですけど、みんな出ているのに自分はベンチかって(思う時がある)。焦りもあるけど、それがいい刺激にもなっています」。

 高卒でヴィッセル神戸に入団した櫻井だが、昨年から徳島ヴォルティスに期限付き移籍。J2で26試合に出場して経験を積むと、今季も徳島でプレーすることを選択した。「神戸で自分が出ると考えた時に、個の部分でボールを奪うことが出来なさすぎる」。MF山口蛍やMF齊藤未月とのポジション争いを考えた時に、まだまだ足りないことが多いと思ったという。

 そしてまずは徳島を立て直すことに意識を向けている。ベニャート・ラバイン氏を新監督に迎えた今季だが、11試合を終えたリーグ戦で唯一の未勝利。最下位と苦しい戦いを強いられている。ここ3試合はベンチスタートが続いている櫻井も責任を感じているところだ。「徳島でやれることをやって成長する、徳島を勝たせることしか考えていません」。パリ五輪はその先にある。

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