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U-20W杯の日本代表キャプテンは松木玖生に決定!「気負わずにチームを優先して、その上で自分の良さを発揮できれば」

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キャプテン就任を明かしたMF松木玖生(FC東京)

 U-20ワールドカップに臨む日本代表のキャプテンが、MF松木玖生(FC東京)に決定した。17日の練習後に自身のキャプテン就任を明かし、「自分もまだ世界を経験していないし、初戦のところが一番難しくなると思う。だけど自分が自分がと気負わずに、まずはチームのことを優先して、その上で自分の良さを最大限発揮できればいい」と意気込みを語った。

 3月のU20アジアカップもその類まれなリーダーシップでチームをけん引し、U-20W杯の出場権獲得に貢献した。キャプテン選考について、冨樫剛一監督はU-20W杯メンバー発表会見で「私たちのチームが積み重ねてきたものを、そのまま大会に向けて出せるような選考をしていきたい」とコメント。キャプテン続投をほのめかしていた通りに、キャプテンが松木、そして副キャプテンもDF田中隼人(柏)、MF山根陸(横浜FM)の2人が継続する形となった。

 コンディションも良く、15日のU-20アルゼンチン代表でもゴールを記録した。「個人としては、すごく好調を保てている。アルゼンチン戦でも得点を決めることができたので、いい雰囲気で自分も大会に臨めると思います」。アルゼンチン戦では、以前からの課題であった先制点を奪われる形がまたしても起きた。再び浮き彫りになった課題には「それをなくしていったら、もちろん自分たちのペースになっていく。そういう試合を増やしていきたい」と改善を誓った。

 その一方で、失点という逆境からチームのストロングも垣間見えた。得点を奪われても奪い返せる決定力だ。3月のU20アジア杯では、グループリーグ初戦・中国戦で開始6分に失点も、後半でFW熊田直紀(FC東京)が2得点を奪った。第3戦・サウジアラビア戦では前半15分に松木が先制ゴールを決めるも、後半29分に失点。だがその4分後に松木が即座に点を奪い返した。PK戦で敗れた準決勝・イラク戦では2度リードを許すも2度追いつき、2-2で120分を戦い抜いた。

 このチームの特長は、失点しても取り返せる強さ。松木も「自分自身もそういう風に思っている」と語る。「失点したとしても、このチームは焦らず1点1点を集中して取りに行くことができる。失点しないことが最優先ですけど、失点してしまったときに、いかに自分たちが本大会でも平常心でいられるかということが重要になってくる」。そのメンタリティは今大会でも屈指のもの。キャプテンとして、逆境に強い日本の精神的支柱となり、その躍進を支えていくつもりだ。

(取材・文 石川祐介)
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