beacon

カタール2次予選は7戦連発も「競争は前回より激しい」南野拓実が左サイド起用にも名乗り

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF南野拓実(モナコ)

 これまで第2次森保ジャパンを牽引してきた選手たちの先発起用が見込まれる21日のシリア戦だが、MF三笘薫とFW中村敬斗が不在の左サイドハーフは人選が分かれそうなポイントだ。

 16日のミャンマー戦ではMF相馬勇紀(カサピア)がフル出場したが、長距離移動もあったため先発の入れ替えは必至。10月シリーズで左サイド起用されたFW浅野拓磨とともに、ミャンマー戦でインサイドハーフを務めたMF南野拓実(モナコ)も有力な候補となりそうだ。

 南野は第1次森保ジャパンで当初トップ下を担っていたが、MF鎌田大地が台頭した2021年以降は左サイドに定着。W杯最終予選など緊迫した舞台を経験し、チームコンセプトの理解もできている。

 19日の練習後、報道陣の取材に応じた南野は「張って受けて何かするというより中で、中の選手に関わってというプレーが求められていることだし、自分が得意としていること。その中でいいプレーを出せるか」と左サイドでのプレーを展望。その一方で「でも必要であればしっかり張って、幅を取って仕掛けたり、相手ディフェンスラインを下げたりっていうところも必要な時はしっかりプレーできればいい」と続け、第2次体制でより求められているウイングとしての役割にも意欲を示した。

 ミャンマー戦ではエースFW上田綺世(フェイエノールト)との好連携を見せ、2アシストと結果も残した南野。それでも激しい日本代表のポジション争いにおいて、目立った手応えは感じていないという。

「あの試合は参考にしづらいゲームと思う。大事な試合ではあるけど、相手とのレベルの差があって、ミャンマーはいい相手だったけど評価はしづらい。ずっと押し込んでいたし、自分はそうは思っていないけど、みんな勝って当たり前だと思っているという試合だった」

 前回の2次予選では7試合連発9ゴールの大活躍。ただ、当時といまのチームとの変化を率直に見つめている。「単純に選手が入れ替わって、各ポジションの競争は前回より激しいと思う。本当にいろんなポジションにいい選手がいて、実績のある選手もいるんでそこが一番大きい違いかなと」。そうした中で存在感を発揮していかなければ、ポジションを掴むことはできないという考えだ。

 代表のレギュラー争いに際し、所属クラブでの結果も問われる。ザルツブルクからリバプールへの華々しいステップアップで第1次森保ジャパンの中心であり続けてきた28歳は「次の試合にしっかりチームとして勝ち切ってまたチームに戻ってどれだけ活躍できるかが、このチームの序列というところの争いには重要なんじゃないかと思う」と冷静に自身の輝くべき場所を見つめていた。

 とはいえ、代表の場でアピールできることもある。トップ下だけでなく、左サイドでのプレーもできるとなれば、現在の日本代表では貴重な存在。南野は「けが人が出たりとかあるし、いろんなアジアカップとか想定した中で、複数のポジションこなすことができないと短期決戦は難しい。いい準備はできればいいかなと思っている」と起用に応える姿勢を見せた。

(取材・文 竹内達也)
●北中米W杯アジア2次予選特集
竹内達也
Text by 竹内達也

TOP