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久保にイジられながらA代表に溶け込む本間ジャスティン、心に刺さった三笘からの助言「カイル・ウォーカーもやってるよ」

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トレーニングパートナーとして帯同するDF本間ジャスティン

 アジアカップ出場中の日本代表にトレーニングパートナーとして帯同しているU-19日本代表DF本間ジャスティン(神戸)が21日、報道陣の取材に応じ、「毎日、刺激的なことがいっぱいある」と初々しい表情で目を輝かせた。

 トレーニングを通じて「基礎が全然足りていない」と痛感させられている18歳は、日本トップレベルの選手たちについて「基礎が当たり前にできて、プラスアルファ自分の武器がある」と指摘。ピッチ外の振る舞いでも、ホテルでの体のケアや食事のメニューの選び方など意識の高さを日々感じているという。

 ミーティングでも「選手同士の会話のレベルが高い」そうで、「冨安くんとか久保くんとか(遠藤)航くんが一人ひとり意見を言って、みんなで言い合っている。U-19ではそんなのなかった。U-19も今年、アジア予選(U20アジア杯予選)があるので、そういうのを取り入れて、U-19でもアジアのトップを取れるようにやっていきたい」と刺激を受けていた。

 ウォーミングアップを兼ねたボール回しのメニューではMF久保建英やMF堂安律、MF南野拓実といった選手たちと同じグループに入ることが多く、ハイレベルなパス回しの中で本間がミスをすると、選手からは「ジャスティン!」というイジリの声が上がるなどすっかり溶け込んでいる。

「ボール回しが下手くそで、基本ずっと鬼になるので、久保くんとかが盛り上げてくれて、先輩が楽しく引っ張ってくれています」と感謝すると、「久保くんがイジってくるので、イジられキャラみたいになっていて、いい感じです」と照れ笑い。「(久保は)ムードメーカー。久保くんが盛り上げているし、久保くんがしゃべったらみんな笑う。僕もそういうキャラにならないと」と言って報道陣を笑わせたが、もちろんプレーでも久保の凄さは実感している。

「ボールを持ったときに触れない感じがあるというか、ボールを隠されている感じがある。久保くんは飛びぬけて凄い。守備をしていても、自分が出たら背後を使われたり、自分を動かされてゴールに持っていかれる。頭がいいんだなと思うし、サッカーIQが高いんだなと思う。後出しじゃんけんみたいに、自分が転がされている感じ」

 自分からも先輩たちに声をかけ、アドバイスを求めているという。同じDF陣ではDF冨安健洋やDF中山雄太について、「トミくん(冨安)は見ていても学べるし、寄せるスピードも駆け引きも凄い。ご飯のときにも聞いたりして、タメになる話ばかり。(中山)雄太くんも1聞いたら100返してくれるので、守備でどうしているか聞いていきたい」と積極的だ。

 サイドバックの選手としては、日本トップレベルのサイドアタッカーとの1対1は貴重な経験になっている。「ゴール前の守備は全然ダメだけど、右サイドバックの対人では抜かれなかったこともある」と胸を張ったのはMF中村敬斗との1対1。「シュートが上手いので、打たせたら終わる。外に行かせることを意識してやった。ユースでは力任せに能力で何とかできたけど、能力だけでなく、頭を使って守備をしないといけないということに気づかされた」と、日本代表選手との1対1を通じてさまざまなことを学んでいる。

 あこがれの選手がDFカイル・ウォーカー(マンチェスター・シティ)ということで、プレミアリーグでマッチアップしたこともあるMF三笘薫に食事のときに直接印象を聞いたという。そのとき特に印象に残ったのが「ディフェンスはリアクションではなく、アクションが大事」という言葉。「リアクションになると負ける。一個行く動きをカイル・ウォーカーもやっているよと言われて、自分も練習から意識してやっている」と、三笘の助言を大事に胸にしまった。

(取材・文 西山紘平)

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西山紘平
Text by 西山紘平

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