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対策される日本のサイド攻撃…クロスを上げるポイントにこだわる伊藤洋輝「マンチェスター・シティみたいに…」

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日本代表DF伊藤洋輝

 イラク戦(●1-2)の敗戦を受け、攻守の課題は明確になった。前日21日の練習前に行ったミーティングでは選手からも活発な意見が飛び交い、チームとして課題を共有。日本代表DF伊藤洋輝(シュツットガルト)は「基本的なこと、今までできていたことを改めて再確認した」と、守備面ではセカンドボールへの対応について確認し合った。

「前が(プレスに)行くなら後ろも押し上げて、無駄追いにならないようにしないといけない。(イラク戦ではロングボールに遠藤)航くんが競って、セカンドボールを相手のボランチに拾われていたので、DFラインが競りに行くのがいいのかという話をした」

 もちろん「相手のフォーメーションやかみ合わせもある」ので正解はないが、さまざまな状況を想定したうえでの認識のすり合わせは重要だ。24日のグループリーグで対戦するインドネシアは5バックをベースとし、ビルドアップではシンプルなロングボールも織り交ぜてくる。そこは臨機応変な対応が求められそうだ。

 攻撃面では果敢な攻撃参加を見せながらゴール前の人数が少なく、クロスが味方に合わないという課題も残った。「枚数が入っていても、相手も大きかったし、上げるスペースがなかったりもした。瞬時の判断や感覚になるが、枚数が多ければ中で合う可能性も高まるとは思う」。そう指摘したうえで、中で待ち構える相手に対し、シンプルにクロスを上げるだけでなく、より内側に進入していく必要性を口にした。

「ライン際から上げても対応する時間はある。もう一個ボックスの中の深いところまでえぐれば、相手もマークは付き切れないと思うし、最終的にはシュートの選択肢も出てくる。マンチェスター・シティみたいに深いところのボックスの中のポジションを取りに行ければ、得点チャンスは増えると思う」

 日本の武器であるサイド攻撃は相手も十分に警戒、対策してきている。そこを上回るだけのアイデアとクオリティーが求められているのは間違いない。

(取材・文 西山紘平)

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西山紘平
Text by 西山紘平

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