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森保Jはアジア杯から大幅7人入れ替え…主力のアクシデント相次ぎ小川、橋岡ら“旬の選手”台頭に期待

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FW小川航基(NECナイメヘン)とDF橋岡大樹(ルートン・タウン)

 日本サッカー協会(JFA)は14日、北中米ワールドカップアジア2次予選2試合の日本代表メンバーを発表した。招集選手数はベンチ入り上限枠より3人多い26人。同じく26人体制で臨んだアジア杯からは7人が入れ替わり、カタールW杯を最後にA代表から離れていたDF長友佑都(FC東京)、2019年12月のEAFF E-1選手権以来4年3か月ぶりの復帰となったFW小川航基(NECナイメヘン)が第2次森保ジャパン初招集となった。

 また右手舟状骨骨折でアジア杯招集外だったGK大迫敬介(広島)とMF相馬勇紀(カサピア)が昨年11月以来の復帰。今冬にプレミアリーグ移籍を果たしたDF橋岡大樹(ルートン・タウン)も昨年10月以来の復帰となった。また移籍を念頭にアジア杯招集を見送られたMF田中碧(デュッセルドルフ)とMF川村拓夢(広島)も今年元日の親善試合以来の代表合流となる。

 大幅入れ替えの要因としては、アジア杯メンバーに相次いだアクシデントの影響が大きい。DF冨安健洋(アーセナル)とMF旗手怜央(セルティック)はアジア杯中の負傷で戦線離脱中。またMF三笘薫(ブライトン)とDF中山雄太(ハダースフィールド)はアジア杯後の所属クラブ公式戦で負傷し、今季残りシーズンの欠場が決定的となっている。

 またアジア杯期間中の週刊誌報道により、チーム離脱を強いられたMF伊東純也(スタッド・ランス)も招集外。森保一監督は記者会見で「彼を守るために招集しなかったという判断を私自身がさせていただいた」と述べ、代表合流時の騒動再燃を想定しての措置だと明かした。すなわち競争による入れ替えはGK野澤大志ブランドン(FC東京)、FW細谷真大(柏)の2人のみ。またこの2人の招集外も、同時に行われるパリ五輪世代の活動に専念できるメリットがある。

 そこで呼ばれたのが新戦力の7選手。オランダで今季12得点の小川、プレミアリーグで3試合に出場している橋岡といった“旬の選手”も入った。森保監督は「久しぶりの招集になった選手たちだが、チームの活動を見て、選手たちが見せてくれているパフォーマンス、そして結果をもとに招集させていただいた」と選考理由を示しつつ、欧州組で24年初招集となった相馬、小川、橋岡の3選手については質問に答える形で期待を寄せた。

「相馬勇紀に関しては出場時間は少なくなっているが、チームで今回の2試合を戦う上で、彼が持っているユーティリティー性は代表のレベルの力を持っている選手の中でも必要だと招集させてもらった。直近の試合では得点も取っているし、彼の個々の局面でのバトルを制しながら、デュエルを勝っていきながら攻撃に繋げるところ、W杯のコスタリカ戦で相手との戦いの中で国と国との厳しさを知っている選手。北朝鮮戦も非常に厳しい戦いになる中、個々の戦い、チームの戦いの中で必要な選手だと招集した」

「小川航基はまさに点を取っているという結果で彼を招集することになった。点を取るだけでなく、チームとして守備でもハードワークしながら点を取ること、個々の役割の中で結果を出す部分で、チームとして組織的に戦う部分で非常に良いパフォーマンスを見せてくれている」

「橋岡は世界最高峰のリーグと言っても過言ではないプレミアリーグでしっかりとチームの中で評価され、プレーする時間を与えてもらっている。その中で局面局面の戦いで試合を追うごとに良くなっている。できることと成長していることを見させてくれているので招集した。彼においても今は左CBをする機会が多いが、右も左もできる、個々の局面で相手に勝って攻撃につなげるところを見せてくれているので、今回の代表活動でも今やっていることを思い切り発揮してもらえればと思っている」

 アジア杯では無念のベスト8に終わった日本代表。この日、森保監督は「攻撃も守備も個々の戦いも全てにおいてレベルアップしたい」と述べつつ、アジア杯で苦しんだセットプレーやロングボールに対策する必要性も語っていたが、主力にアクシデントが続く中で再び強さを示していくいくためには新戦力の台頭も不可欠となりそうだ。

(取材・文 竹内達也)

●北中米W杯アジア2次予選特集
竹内達也
Text by 竹内達也

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