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日本vs北朝鮮 試合前日の森保一監督会見要旨

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試合前日会見に臨む日本代表の森保一監督

 21日のW杯アジア2次予選で北朝鮮代表と対戦する日本代表森保一監督が20日、試合会場の東京・国立競技場で公式会見を行った。

以下、森保一監督の会見要旨

森保一監督
「明日のDPRコリア戦は2026年の北中米W杯に向けた2次予選の戦いになるが、目の前の一戦一戦を全力で戦っていくこと。最善の準備をして、我々が持っているベストな力を試合にぶつけたいと思う。我々のホームである日本の国立競技場で戦うので、勝ち点3を目指して全力を尽くし、応援してくださるサポーターの皆さんをはじめ、日本全国の皆さんに勝利を喜んでもらえるように、選手たちの頑張りで活力を届けられるように、感じていただけるように戦い抜きたいと思う」

―情報があまりない相手だが、どこがカギになるか。
「ポイントとしてはまず局面局面での戦いに勝っていくことが大切だと思う。DPRコリアに関しては、アジア2次予選のこれまでの2試合という情報の中での戦いになるが、彼らは非常に個々の能力も高く、チームとしてもやるべきことを徹底できる。そして闘志を全面的に出してくるチームだと思うので、局面局面での戦いに勝っていくこと、メンタル的にも球際の戦いも覚悟して戦いに挑んで、試合を有利に進められるようにしないといけない。もちろんそれだけではないと思うし、チームとしてどういう戦いをしていくか。残されたトレーニングの時間は今日1回だが、そこでピッチ上で確認して、明日の試合までにできる限りのコミュニケーションを取りながら、個々の力を最大限発揮できるようにしないといけない。コンディション的には欧州から招集した選手が多いので、長距離移動、時差等々、普段持っている100%の力かというと、そうではないかと思う。それを言い訳にするという話ではなく、その分チームとして規律を持ってお互いカバーし合える、お互い今持っている100%を出せるようにチームとして戦うことが大切だと思う」

―明日の試合の選手選考の基準は。
「コンディションのところは基準になると思うが、コンディションのところすら、ハードにトレーニングしてどれだけのコンディションかというのはデータとして客観的に見るのは難しいと思っている。その中でも招集にあたって選手たちのことは現地で、映像で確認して、本人、チームのスタッフとコミュニケーションを取って共有していることがあるので、コンディションがいい選手を起用するのが基本かなと思う。あとは戦術的に対戦相手とのかみ合わせになったときに相手のウイークポイントとストロングポイントをどのように抑えて、どのように突いていくかで選手が代わることはあると思う」

―三笘や伊東ら主軸を欠いている。
「基本のコンセプトがある中での戦いをするということでは変わらないが、選手が代わればやることは同じでも、表現することが多少違ってくることはあると思う。明日の試合、おっしゃった選手たちがいない分、違った戦い方、選手個々の力とコンビネーションが逆に出せるかなと思っている。ケガやアクシデントで招集できない選手のことについてはチームとしても痛いところではあるが、選手たちが一番残念な思いをしていると思うので、まずは選手たちの回復を願っていきたいと思う。日本にはたくさんいい選手がいるし、俺がやってやるという選手もいる。明日出てくれる選手は、今の日本の中でベストと思う選手を招集しているので、その選手が思い切って躍動してくれる、難しい試合の中で覚悟を持ってファイトすること、粘り強く戦うことを表現してくれることを期待したい。コンセプトはあるが、状況状況によっていろんな戦い方ができるチームが強いと思う。一つのやり方を通すのも大事だが、いろんな状況があるので、そこに対応できるようにチームとしてこれまでも経験を積んできている。明日も試合の状況によって戦い方をしっかり選択できるようにできればと思う」

―昨日は冒頭30分間が非公開だったが、その意図は。
「昨日合流した選手もいるし、ボールを使ったノーマルなトレーニングが全体でできない中、戦術的な共有をするということでスタートは全員で負荷のかからない状態で戦術の共有をしたのちに、トレーニング組とリカバリー組に分かれてトレーニングをした。アジアカップで思ったような結果が出なかったから特別何かを変えたというよりも、これまでも過去の試合を振り返って、成果と課題を次の試合に向けてポジティブに変換していく、生かしていくことをやってきた中で、明日の試合に向けて必要なことを昨日は戦術確認した」

―小川航基はゴールにこだわりたいと話していた。FWに求めることは。
「FWとしては得点を取ってもらいたい、得点に絡むところを期待したい。取るべく選手が得点を取れば、チームとしてもいい戦いの流れになると思うし、期待したいところではある。同時に全員攻守というところはアジアで確実に勝っていく、世界で勝っていくために大事になる。前線から守備に貢献してもらえるように役割としては要求していきたいと思っている」

―アジアカップ後初の活動だが、チームに働きかけたことは。
「選手たちを見て感じていることは、みんなアジアカップの結果に対して悔しい思いを持って、また代表活動に集まってきてくれている。アジアカップで負けたから課題があるわけではなく、それまでも課題はあったし、いつもどおりの成果と課題の振り返りをやって、明日の試合、そしてこれからの成長につなげていけるというミーティング、声かけはしてきた。アジアカップで悔しい思いをしたところでは、参加している選手もそうでない選手も、次に向けてよりすべてのクオリティーに厳しさを持って前進しないといけないというところは持ってくれていると思う。チームとして上向きになるようにという私の特別な働きかけはしていない」

―同じ相手との2連戦だが。
「基本は目の前の試合に全力を尽くす、一戦必勝の覚悟を持って戦うことが大切。選手のコンディション等々を含めて次の試合も考えてであったり、明日の試合を踏まえて相手も戦い方を変えてきたり、いろんな想像はして、想定はしているが、まず明日の試合に全力を尽くしたうえで次に向かっていければと思っている。我々も見られるかもしれないが我々も見ることができる。そこはイーブンな中で自分たちの持っている力を100%発揮できるように、第2戦はホームとアウェーの違いはあると思うので、そういうところの想像はして、覚悟を持って準備して選手が思い切ってプレーできるようにしたい」

(取材・文 西山紘平)

●北中米W杯アジア2次予選特集
西山紘平
Text by 西山紘平

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