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宮本恒靖氏が“戦後最年少”JFA新会長に正式就任!!「新しいことをやれるのが自分の色」31年女子W杯招致へ

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田嶋幸三会長から受け継ぐ宮本恒靖新会長(写真左)

 日本サッカー協会(JFA)は23日、東京都内のJFAハウスで定時評議委員会と臨時理事会を開き、元日本代表DFの宮本恒靖氏が第15代会長に就任することが正式に決まった。元Jリーガー会長就任は史上初めて。47歳での就任は戦後史上最年少となった。

 宮本氏は23日、JFAハウスで記者会見に出席。2012年の現役引退セレモニーで話した「サッカーは日本でもっと大きな存在になれると思っています。そうなっていかないと思っています」という決意表明を引用し、「日本でサッカーをもっと大きな存在にしたいという思い、軸がいつも私の中にあります」と指針を示した。

 その上で①競技面の成果、②女子サッカーの拡大、③商業価値を高めるという3つのマニフェストを提示。競技面の成果に関しては日本代表がW杯でベスト8以上の最高成績を収める、なでしこジャパン(日本女子代表)が再び世界一に返り咲くという目標をそれぞれ提示した。

 また女子サッカーの拡大については、31年女子W杯の招致を目指すことを表明。昨年に豪州とニュージーランドで開催された前回大会の視察経験を振り返りつつ、「女子サッカーの伸び代はまだまだある」と述べ、「そのためにはWEリーグ、なでしこリーグの地位向上が必要。たくさんの女子選手がプレーできる環境づくりもしていきたい」と力を込めた。

 商業価値の向上に関しては、昨年度約211億円あった収入面を「さらに高めるチャレンジをしたい」と強調。さらに「これからのJFAは発振と露出の機会を工夫し、もっと近い存在でありたい。JFAの中にいなかった時、JFAが少し遠い存在に感じられた部分があったのでそこも改善したい」と透明性を高めていく取り組みも行うことを明言した。

 1977年生まれの宮本氏は2002年の日韓W杯、06年のドイツW杯に出場した経験を持つ元日本代表DF。現役時代はG大阪、ザルツブルク、神戸でプレーし、11年に現役引退した。13年には国際サッカー連盟(FIFA)が開講する「FIFAマスター」を修了。15年からはG大阪で指導者キャリアをスタートし、18〜21年にはトップチームの監督を務めた。22年3月からJFA入りし、会長補佐などの役職を務めた後、23年2月には専務理事に就任。入閣から2年間での会長就任となった。

 宮本氏は戦後史上最年少での就任に「歴代の会長の方と比べると若いかもしれないが、40代後半で一般の社会では経営者になっている人もたくさんいる。すごく若いとは思っていない」としながらも、「サッカー協会に入って2年くらいで、暦としては長くない中で『今まではこうだったからこうじゃないか』というのをあまり気にすることなく、新しいことをやれるのが自分の色かなと思っている」と変革を誓った。

(取材・文 竹内達也)
竹内達也
Text by 竹内達也

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