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五輪代表MF東が待望の今季初ゴール、「自分自身ふがいなかった」

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[9.1 J1第24節 浦和1-1大宮 埼玉]

 待ちに待った今季初ゴールで10人のチームに貴重な勝ち点1をもたらした。0-1の前半18分にFWノヴァコヴィッチが2枚目の警告で退場となり、1点ビハインドのうえ数的不利に立たされた大宮アルディージャ。苦境のチームを救ったのはロンドン五輪代表MF東慶悟の右足だった。

 前半ロスタイム、カウンターから中央でボールを受けると、前線のFW長谷川悠に預け、動き直した。「最初はかわしてシュートを打とうかと思ったけど、相手が密集していて、ハセくん(長谷川)が見えた。1回当てて飛び出そうと思った」。長谷川の落としを右足ダイレクトで振り抜くと、PA手前から放ったミドルシュートがゴール右隅に吸い込まれた。

 チームにとってこの日最初のシュートが値千金の同点弾。東自身にとっても待望の今季初ゴールだった。「今シーズンまだゴールがなくて、みんなに申し訳ない気持ちだった」。U-23日本代表では五輪直前の7月21日に行われたメキシコとの強化試合(2-1)で1得点を決めていたが、チームでは今季無得点。「ずっと決めれなくて自分自身ふがいなかった。試合前から思い切って打っていこうと思っていたし、ゴールはイメージどおり。一つ取ったら変わってくると思うし、どんどん狙っていきたい。ゴールできる選手、アシストできる選手にもっともっとなっていきたい」と、ホッとした表情も見せた。

 東のゴールで追いついたことで後半の戦い方はハッキリした。長谷川を前線に残し、中盤4枚、DF4枚でしっかりブロックを形成する。浦和の攻勢に耐え抜き、10人で勝ち点1を獲得。「好調な浦和に10人で戦うのは厳しい。勝ち点1を取れたのは大きいし、次につながる勝ち点1だと思う」。順位は降格圏の17位で変わらなかったが、連敗を免れ、残留圏の15位G大阪と同じ勝ち点24で並んだ。J1残留へ大きな1ポイント。東は「本当は勝利につながるゴールがよかったけど、それは次に取っておきます。1試合1試合、大事に戦っていきたい」と、1ゴールに満足することなく、表情を引き締めていた。

(取材・文 西山紘平)

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