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五輪後、初先発の横浜FM MF斎藤「自分の良さをもっと出さないと」

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[9.1 J1第24節 F東京 3-1 横浜FM 味スタ]

 復帰戦はホロ苦い一戦となった。U-23日本代表としてロンドン五輪に出場していた横浜FMのMF斎藤学は、7月14日のG大阪戦(2-1)以来となる先発出場を果たしたが、チームは1-3で敗れ、今季2度目の連敗を喫している。

 チームに合流してからは、途中出場が続いていた。22節の川崎F戦(2-2)に2分、23節のC大阪戦(0-2)に18分出場していたが、五輪期間を含めても90分間出場する機会は少なかったが、「久しぶりに90分できたことは良かった。今日の試合は楽しむことはできなかったけど、ここから勝っていけば問題ないと思う」と前を向いた。FC東京の右WBに徳永悠平が入っていたことで、ロンドン五輪を戦ったチームメイトと対峙する回数も多かったが、「ちょっと変な感じもありましたが、負けてしまったので何も言えないです」と唇をかんだ。

 DFドゥトラは「前回の試合に負けていたので、みんなが『何とかしたい』と思って臨んだ一戦だった。前回より内容は良かったと思うが、またミスを突かれてしまった」と悔しがる。実際に立ち上がりはFC東京を押し込み、チャンスもつくっていたが、前半35分の失点を機に、攻撃は停滞してしまった。最前線から最終ラインまで、コンパクトに保ったF東京の守備の前に、齊藤もなかなかボールを受けることができなかった。斎藤が「楽しめなかった」と話す要因の一つが、そこだろう。

「そう簡単には楽しめないですけどね」と言う斎藤は「それでも、自分の良さをもっと出さなければいけない」と話す。ただし、しばらくチームから離れていたことによる連係面の問題は、ないと言う。「別に不安はないです。ただ、チームが今、良い方向じゃないことは確かなので。そこはしっかりと見極めて、自分のやることをしっかりやっていけばいいかなと思います。もっと自分のところから仕掛けて行きたい」と、語った。

 チームにとっては、第2節・仙台戦(0-2)、第3節・鳥栖戦(0-1)以来となる連敗だ。横浜FMは10位に順位を落としたが、斎藤は「経験のある選手が多いし、(連敗は久しぶりだけど)大丈夫だと思います」と、不安を一蹴した。約1か月半ぶりに90分間プレーして、手応えをつかんだ小柄なアタッカーが、五輪での経験を還元していくのは、ここからだ。

(取材・文 河合拓)

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