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富山FW黒部が古巣・千葉相手に2発、今季初の連勝で最下位脱出

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[9.14 J2第33節 富山2-0千葉 富山]

 前節の愛媛戦(1-0)で16試合ぶりの勝ち点3を挙げた最下位カターレ富山が3位ジェフユナイテッド千葉を2-0で下し、今季初の2連勝を飾った。順位も21位に一つ上げ、最下位を脱出。一方の千葉は4試合ぶりの黒星で、順位も大分に抜かれて4位に後退した。

 古巣相手に殊勲の2得点を挙げたFW黒部光昭は「徳島の実家から親が試合を見に来ていて、そのタイミングで、しかも古巣相手に自分が点を取って勝てたことは本当にうれしい」と満面の笑顔。「残り試合は少ないけど、全部勝って、みんなが最低ラインと思っていることは成し遂げないといけない」と、あらためてJ2残留への決意を口にしていた。

 負傷のDF山口智に代わってDF大岩一貴がCBで先発した千葉だったが、守備面の不安がいきなり失点につながった。富山は前半10分、MF朝日大輔が右サイドのスペースに走り込んだMF大西容平にスルーパスを出すと、対応した大岩がクリアし切れず、こぼれ球を黒部が右足で押し込んだ。

 幸先よく先制した富山は前半29分にも千葉のミスを突いて追加点を奪う。千葉は自陣でのルーズボールをDF坂本將貴が中途半端なクリア。ボールを奪って右サイドを駆け上がった朝日のマイナスのクロスに再び黒部が右足で合わせ、2-0とリードを広げた。

 千葉にさらなるアクシデントが襲う。前半40分の右CKのチャンス。MF兵働昭弘のキックをゴール前のFWリカルド・ロボが両手を上げてボールに触れてしまい、ハンドの反則。イエローカードを受けると、競り合った富山DF足助翔と小競り合いとなり、両者にイエローカードが出た。立て続けに2度の警告を受けたロボは退場処分。千葉は2点ビハインドのうえ数的不利となり、後半に折り返した。

 後半開始からMF田中佑昌に代えてFW深井正樹を投入した千葉は10人ながら攻勢を強めるが、1点が遠い。後半13分には左CKのセカンドボールからMF谷澤達也の左クロスにDF竹内彬が左足ボレーで合わせるが、ゴール上へ外れた。千葉は同19分、大岩に代えて204cmのFWオーロイをピッチに送る。すると富山は直後にMF苔口卓也を下げ、188cmのDF福田俊介を投入し、オーロイをマンツーマンマークした。

 千葉の猛攻を跳ね返す富山。オーロイをターゲットにしてくる千葉に対し、福田が体を張って対抗すると、こぼれ球への反応も富山守備陣が上回っていた。人数をかけて守備を固め、カウンターで勝負を決める3点目を狙う。最後まで両チームが攻め合ったが、試合はそのまま終了。大金星の富山は過去2分3敗だった千葉に対し、6度目の対戦で初勝利となった。

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