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降格圏転落を救う同点アシスト、MF東「プレッシャーは楽しい」

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[10.20 J1第29節 大宮1-1新潟 NACK]

 絶対に負けられない戦いで、起死回生の同点弾を叩き込んだ。大宮アルディージャのMF青木拓矢は、試合開始からピッチ狭しと縦横無尽に動き回る新潟FWミシェウに対応しつつ、タイミングのいい攻撃参加からゴールを奪い、チームを残留圏内の15位にとどめた。

「(パスを)出して、(パスを)もらって、ゴール前に行けたので個人としてはよかった」

 今季3点目が、降格圏転落の危機を救うゴール。しかし、青木に笑顔はなく、「勝てる試合を落とした。勝ち点1は最低限」と語った。

 その青木に絶妙なアシストを通したMF東慶悟も同様に表情は暗かったが、「ポジティブに考えている」と話す。

「ホームだし、勝ち点3を取りたかったですけど、どっちが勝ってもおかしくない試合。勝ち点1を取れてよかった。失点後すぐに同点に追いつけたのは(チームとして)自信を持っていい」

 ポジティブと言いながらも、残留に向けて話が及ぶと、あえてチームに苦言を呈した。「失点が少ないのはいいことだけど、リスクを背負わなければ勝つのは難しい。2試合連続引き分けで終わっているので、残り5試合、勝ち切らなければならない」

 残り5試合、残留が決まるまでは計り知れないプレッシャーがつきまとう。プレッシャーをどう感じるかについて問われた東は「やっていて楽しい」と少しだけ笑顔を見せた。ロンドン五輪でプレッシャーをはねのけ、日本を決勝トーナメントへ導いた若きエースが、大宮を残留へと導いてくれるはずだ。

(取材・文 奥山典幸)

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