2011年度の全国高校選手権大会得点王、FW浅野拓磨(四日市中央工3年)が14日、サンフレッチェ広島の2013新加入選手発表記者会見に出席した。

　クラブによると浅野は記者会見で「自分は兄弟が多いのですが、生活が苦しい中で好きなサッカーをさせてもらってきました。本当に両親には感謝しています。四日市中央工業高校に入れさせてもらいましたが、両親が頑張っている姿を見て、自分も頑張ろうと思いました。プロサッカー選手になれたことが1つの恩返しだと思いますし、それができてすごくうれしく思います。これからももっと両親に恩返しができるように頑張りたいです」と両親への感謝を口にし、プロで活躍して恩返しすることを誓った。

　2年時の高校選手権では6試合連続の計7得点を記録して大会得点王に輝き、チームを準優勝へ導いた。ただ、今年度は鎖骨骨折のために全国高校総体を欠場し、2年連続得点王と日本一が期待された高校選手権も無得点で初戦敗退を喫した。周囲の期待に応える活躍をすることはできなかったが、それでもその突破力と得点感覚の高さは世代屈指。「ストロングポイントは、スピードだと思っています。そのスピードを生かしたドリブルや、裏への抜け出しでどんどん得点に絡んでいきたいです」と自分の武器とゴールでチームに貢献するつもりだ。

　織田秀和強化部長に「サンフレッチェには佐藤寿人というリーグ屈指のストライカーがいます。彼を目標に、そしていつかは追い越せるようにしてほしいと願っています」と期待された浅野は「佐藤寿人選手はとてもすごい選手だと思っています。寿人さんのいいところを盗みながら、自分のいいところをどんどん出して、試合に出て得点できるように頑張りたいです。応援してくれる人への感謝の気持ちを忘れずに、試合に出られるように頑張りたいと思います」。J1得点王の“寿人越え”を期待されるストライカーがプロの世界で1年目から大暴れする。

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