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ライバル心を見せた仙台MF太田「11番を付けて目の前で取れて良かった」

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[5.29 J1第9節 浦和1-1仙台 埼玉]

 ベガルタ仙台は29日、埼玉スタジアムで浦和レッズと対戦した。前半は仙台がボールを保持する展開になり、シュート数でも7対3と浦和を上回った。しかし、決定機を生かすことはできずに迎えた後半35分には、PKから先制点を与えてしまう。

 後半39分、仙台の手倉森誠監督は、MFヘベルチをピッチに送り出した。「あれだけ攻め込んでいながら、シュートが少なかった」と、手倉森監督は起用の理由を説明する。後半43分には、その狙いがピッチに反映された。MF富田晋伍からパスを受けた、ヘベルチはPA外から思い切りよくシュートを放つ。GK加藤順大が懸命に弾いたところに、しっかりと詰めていたMF太田吉彰がGK加藤の股下を抜くシュートを決めた。

「ヘベルチは練習中から素晴らしいシュートを打っていて、(シュートが)ブレるだろうと思っていたので、GKは弾くだろうなと信じてダッシュしました。その甲斐あって、本当にボールがこぼれてきたので、ヘベルチを信じてよかったです。あのシュートがあったから点を取れた」と、太田は同点ゴールを振り返り、途中出場のブラジル人に感謝した。

 昨季まで仙台に所属し、ポジションを争っていたMF関口訓充がいたことも、太田の闘争心に火を付けていた。今季、関口の11番を引き継ぐ形になった太田は「去年は一緒に同じポジションを争うライバルとして戦ってきて、自分としてもずっと試合に出させてもらっていたプライドもありました。セキはセキで『やってやろう』と思っていたとは思いますが、チームとしては引き分けですが、自分としては11番を付けて、(関口の)目の前でゴールを決められたことは良かったです。ただ、まだまだチームは勝てていませんし、自分の動きもまだまだなので、もっともっと頑張らないといけない」と、2節の鹿島戦以来の今季2点目を喜びつつ、決意を新たにしていた。

(取材・文 河合拓)

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